
JRA 3勝クラスのレースに突然「スプリント王」が緊急参戦!?「早く言ってよ」の総ツッコミでファン困惑

21年の中央競馬最終日に行われたホープフルS(G1)は、横山武史騎手のキラーアビリティ(牡2歳、栗東・斉藤崇史厩舎)が、3番手から押し切って優勝。来春のクラシックの主役候補に名乗りを上げた。
また、鞍上の横山武騎手は2日前に有馬記念(G1)をエフフォーリアで制したばかり。昨年までG1未勝利だった騎手が、2日続けてG1を勝利。一気にスターダムを駆け上がり、名実ともに関東のトップジョッキーになったと言えるだろう。
さらに、関東の若武者は40分後に行われた最終レースの立志S(3勝クラス)も勝利。初の100勝達成にG1初勝利を含む5勝と、昨年を大きく上回るキャリアハイの本年を最高の形で締めくくった。
騎手にとって勝利で終わるのが最高の形ならば、我々ファンにとっては最後のレースの馬券を当てて終わることだろう。
そういう意味でも注目を集めたのが、今年最後のレースとなる阪神12R・2021ファイナルS(3勝クラス)だった。
最後のレースくらい気持ちよく終えたい。それはファンも関係者も同じなはず。ただ、気持ちが強すぎたあまり焦ってしまった方も中にはいる。その方とは、レースの実況を担当していた「ラジオNIKKEI」のアナウンサーの檜川彰人アナだ。
「スタートしました!好スタートを切ったのは、まずは5番のキーダイヤ……」
スーパーウーパー・キーダイヤ・クルークヴァールの3頭による先行争いで幕を開けた最終レースを、持ち味の明瞭な声で実況を始める檜川アナ。それから3頭を見る形でレースを運ぶジュビリーヘッドやグレイトゲイナーの位置を、正確に伝え、順調に実況を進めていく。
ただ、この後一瞬「あれ?」と耳を疑う馬名が檜川アナによって伝えられる。
「内から差がなく6番のローレルゲレイロが追走しています」
ローレルゲレイロとは2009年の春秋スプリントG1を制するなど、2000年代後半にスプリント戦線で活躍した馬だ。引退して10年以上経過する名馬が突然アナウンスされたため、ネット上の掲示板やSNSでは一部のファンから「えっローレルゲレイロ!?」など、戸惑う声も見られた。
「このレースの6番はローレルアイリス(牝4歳、栗東・杉山佳明厩舎)でした。ただ、名前から分かる通りローレルゲレイロと同じクラブが所有しています。勝負服も同じですから、思わず誤ってアナウンスしてしまったのでしょう」(競馬誌ライター)
アナウンサーはもちろん我々と同じ人間である。それゆえ仕方ないことと言えるが、一方で名前を間違えられてしまったローレルアイリスは走りでも見せる。
4コーナーで勢いよく外に持ち出されると、ジョッキーのステッキが入るたびにグングン加速。ゴール前で先に抜け出したジュビリーヘッドを捉えて、勝利したのだ。本馬は昇級初戦だったこともあり、9番人気と人気が無かったため、多くのファンが驚いただろう。
この光景にファンからは「そりゃローレルゲレイロだから当たり前だもんね」「レース前に言ってくれたら馬券買えたのに」と、ツッコミが入っていた。
前の11Rではローレルゲレイロ産駒のアイオライトが勝利しており、28日の阪神競馬場は何かと「ローレルゲレイロ」日和だったのかもしれない。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
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