GJ > 競馬ニュース > 競走馬1頭に「騎手2人」が騎乗? 生産馬と中堅騎手の不思議な巡り合わせ、今年最後に発生した「珍事」
NEW

JRA競走馬1頭に「騎手2人」が騎乗? 生産馬と中堅騎手の不思議な巡り合わせ、今年最後に発生した「珍事」

【この記事のキーワード】, ,
JRA競走馬1頭に「騎手2人」が騎乗? 生産馬と中堅騎手の不思議な巡り合わせ、今年最後に発生した「珍事」の画像1
横山武史騎手 撮影:Ruriko.I

 暮れの中山競馬場では、26日のグランプリ有馬記念(G1)をエフフォーリア、28日のホープフルS(G1)をキラーアビリティが、それぞれ勝利を飾った。

 驚くべきは、いずれも横山武史騎手が騎乗してのもの。これで関東の若武者が手にしたG1タイトルは5つとなり、C.ルメール騎手の勝利数と並んでトップタイとなった。

 皐月賞(G1)が初G1勝利だった若手が、武豊、川田将雅、福永祐一らトップジョッキーを押しのけて、ルメール一強時代に一石を投じたことは、来年の競馬界にも多大な影響を及ぼしそうだ。

 飛ぶ鳥を落とす勢いで著しい成長を見せた横山武騎手には、今後も大きな注目が集まりそうだが、それ以外にもちょっとした珍事があったことに触れておきたい。

 こちらは人馬の話題となるのだが、28日の中山6R・2歳新馬でのことである。

 14頭立てで行われたダート1200m戦。このレースを制したのは、2番人気に推された松田大作騎手とギユウ(牡2、栗東・清水久詞厩舎)だった。前後半の600mが34秒3-38秒8という激流を逃げ切って勝利。

「スタートはそんなに速くなく、二の脚が速くてハナに立っていきました。まだ若さがあって左へもたれながら勝ってくれました。そのあたりが良くなれば良いと思います」

 レース後にそう振り返った松田騎手だが、ギユウとの間には偶然にも不思議な巡り合わせがあった。それがなんだったのかというと、実はギユウの生産者の名前は新冠の大作ステーブル。松田「大作」騎手が「大作」ステーブルの馬に騎乗して勝ったのは、もしかしたら必然だったのかもしれない。

 もう一つは、28日の火曜阪神でのこと。この日のメイン11RベテルギウスS(L)は、6番人気アイオライトと菱田裕二騎手のコンビだったが、一部で話題となったのは、12番人気のダイメイコリーダ(牡4、栗東・森田直行厩舎)の方。

 なぜ大穴ともいえるこの馬に注目が集まったのかというと、その理由は66キロも増えた馬体重にあった。前走は昨年10月のシリウスS(G3)だから約1年3か月ぶりのレース。陣営からもなかなか絞れないというコメントも出ていたようだが、470キロから536キロでは最下位に敗れたのも仕方がなかったか。

 この日、コンビを組んだのは56キロの斤量で騎乗した池添謙一騎手、それよりまだ10キロも多い体重増。数字的には騎手2人が乗っているのと実質同じ。ちなみにこれは、JRAの馬体重増では最高タイ記録。今年5月9日の新潟6Rに同じく66キロ増で出走したボンディングタイムと並ぶ珍記録となる。

 大作繋がりのギユウ、ダイメイコリーダによる実質騎手2人分の体重増と、最後の最後で何かと話題を提供してくれた2021年の中央開催だった。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

JRA競走馬1頭に「騎手2人」が騎乗? 生産馬と中堅騎手の不思議な巡り合わせ、今年最後に発生した「珍事」のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

11:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. JRA 武豊は信頼度抜群!? 一球入魂ならぬ「一鞍入魂」の信頼度は本当か。川田将雅、横山典弘などトップジョッキーにみる「1日1鞍」限定の“勝負駆け”を探る!
  2. JRA有馬記念(G1)「伝説の逃走劇」はキタサンブラックでも、ダイワスカーレットでもなく、あの馬!? 前走4馬身圧勝から狙うレジェンドの再現
  3. JRA荻野極と横山武史が「誤爆」で一触即発!?「ふざけんな!ナメてんのか!」1番人気大敗の腹いせにタオル投げるも……
  4. アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
  5. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  6. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  7. 「組織力にやられた」武豊が潰された有馬記念。安藤勝己氏も指摘した「影の主役」と、日本競馬に馴染みのない文化に賛否両論
  8. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  9. 【有馬記念】「使い分け」に一石投じた戸崎圭太が意地!ルメールキラーが3勝目で今年の屈辱もスッキリ?
  10. 巷に出回る川田将雅「長距離苦手説」をデータで検証、阪神大賞典(G2)で気になる「13年未勝利」の課題…リーディングジョッキーの意外な過去