GJ > 競馬ニュース > 来たるべき種牡馬「戦国時代」!三強終焉間近と「新興勢力」登場を予感させた注目すべき産駒とは
NEW

JRA来たるべき種牡馬「戦国時代」!三強終焉間近と「新興勢力」登場を予感させた注目すべき産駒とは

【この記事のキーワード】, ,
JRA来たるべき種牡馬「戦国時代」!三強終焉間近と「新興勢力」登場を予感させた注目すべき産駒とはの画像1
キラーアビリティ 撮影:Ruriko.I

 28日、中山競馬場で行われたホープフルS(G1)はキラーアビリティが優勝。2着にジャスティンパレスが入り、今年最後のG1レースはディープインパクト産駒のワンツーフィニッシュで終わった。

 キングカメハメハと並び長きに渡り、日本の競馬界を牽引してきた同馬のラストクロップは2020年世代。その一世代前の19年世代の2頭で「ワンツー」を決めたことになる。

 一方、同じく日本競馬に大きな影響を与え、6月に種牡馬引退を発表したハーツクライは、産駒3頭が同G1に出走。しかし、4・5・6着と、惜しい結果に終わった。

 そんなハーツクライ産駒3頭を差し置いて、3着に入ったのはモーリス産駒のラーグルフだ。

 モーリス産駒は、デビュー1年目の昨年は31勝と振るわなかったが、今年は90勝に到達。初年度産駒からスプリンターズS(G1)とシンザン記念(G3)優勝馬のピクシーナイトや、フィリーズレビュー(G2)を制したシゲルピンクルビーなどの活躍馬が登場した。現在は南半球のオーストラリアでも種牡馬生活を送るなど、世界的な活躍にも期待がかかる。

 こうした「新興勢力」の台頭を予感させる種牡馬の中でも、特に注目すべきはエピファネイア産駒だ。

 昨年の71勝から今年は90勝と、こちらも着実に勝ち星を量産。また、今年は有馬記念、天皇賞・秋、皐月賞を制覇したエフフォーリアと、阪神JF(全てG1)優勝のサークルオブライフと、G1馬を続々と輩出した。初年度からあのデアリングタクトを輩出したのは、決してフロックではないことを証明してみせた。

 さらに今年のG1戦線を振り返れば、オークス優勝馬ユーバーレーベンはゴールドシップ産駒であり、エリザベス女王杯を制したアカイイトはキズナ産駒と、近年の種牡馬の勢力図が大きく変わろうとしている。

 特にエリザベス女王杯では2着にステラリアが入り、キズナ産駒が「ワンツー」を達成。エピファネイアと同じ産駒デビュー3年目で、今年のJRAリーディングサイアー上位に位置する同産駒は、ルーラーシップやハーツクライなど年間120勝前後の“先輩種牡馬”に肉薄しており、来年以降の活躍も、大いに期待できる種牡馬の一頭といえる。

 こうした産駒デビュー3年以内の「新興勢力」の目覚ましい活躍を背景に、さらに冒頭で記したディープインパクトやキングカメハメハ、ハーツクライや“三強”種牡馬のラストクロップ登場を間近に控えた状況を踏まえれば、日本競馬のサイアーランキングに変化が訪れる日は、そう遠くないはずだ。

 来年以降に間違いなく訪れるであろう、種牡馬“戦国時代”。このタイミングを機に、来年1月5日の中央競馬再開までの期間に改めて血統の勉強をしてみるのも、年末年始の有益な過ごし方といえるかもしれない。

(文=鈴木TKO)
<著者プロフィール> 野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。

JRA来たるべき種牡馬「戦国時代」!三強終焉間近と「新興勢力」登場を予感させた注目すべき産駒とはのページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
  2. クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
  3. 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
  4. 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
  5. C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
  6. エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
  7. 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
  8. 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
  9. 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
  10. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛