GJ > 競馬ニュース > ノーステッキ「4馬身差」の独り旅、共同通信杯(G3)ダノンベルーガを上回る時計で圧勝した実力馬にC.ルメールも「能力ある」の太鼓判
NEW

JRAノーステッキ「4馬身差」の独り旅、ダノンベルーガ上回る時計で圧勝にC.ルメール「能力ある」

【この記事のキーワード】, ,
JRAノーステッキ「4馬身差」の独り旅、共同通信杯(G3)ダノンベルーガを上回る時計で圧勝した実力馬にC.ルメールも「能力ある」の太鼓判の画像1
C.ルメール騎手

 東京競馬場で13日に行われた5Rの3歳・未勝利は、C.ルメール騎手の騎乗したローシャムパーク(牡3、美浦・田中博康厩舎)が圧勝。単勝オッズ1.4倍の断然人気の支持に応える見事な走りを披露した。

「跳びが大きいから、マイペースで走った方がいい。だんだん加速してくれた。能力があります」

『スポーツ報知』の取材に、そう振り返ったルメール騎手の言葉通り、この日のローシャムパークは、一頭だけ次元の違う競馬を見せた。ここまで強いと、騎手が誰でも結果は変わらなかったのではとも感じられたほどである。

 16頭立てで争われた芝1800mのレース。最低人気のシエリナロッジがハナを主張したものの、3番手に控えたローシャムパークにとってはあまりにも遅過ぎた。そこでルメール騎手は、スローに口を割る素振りも見せるパートナーのリズムを優先。前半600mに差し掛かった辺りで先頭に立つ積極策にプランを変更した。

 気分よく走るローシャムパークは、1000m通過60秒4の快ラップで飛ばし、4コーナー入り口でもまだ馬なり。最後の直線に入り、激しさを増す後続の追い上げを尻目に抜群の手応えを残して先導する。

 そして、ここからがローシャムパーク劇場の開演だ。直線半ばでも余力十分に走る大本命馬と後続の差は縮まるどころか開く一方。ゴール手前では、鞍上が後ろを振り返って確認するほど、追いかけてくる馬はただ1頭もいなかった。

 終わってみれば、2着馬との差は4馬身。ノーステッキの逃避行で独走してのゴールだった。馬なりで圧勝を見せられては、まるで調教代わりのようなレースだったといっても過言ではないだろう。

「ペースが遅かったにせよ、自分でレースを作ってそのまま押し切る強い内容でした。デビューからの2戦は、中団後方から差す競馬をしていましたから、これまでとは全く違う内容での圧勝です。

前走から1ハロン距離を短縮して、この行きっぷりですから、末脚を生かすよりもこういう競馬の方が向いているのかもしれませんね。勝ち時計もかなり優秀でしたよ」(競馬記者)

 たかが未勝利戦と侮るなかれ、芝1800mで1分47秒3の勝ち時計は、古馬の牝馬限定戦である9Rの初音S(3勝クラス)を制したメイサウザンアワーの1分48秒7より1秒4も速い。

 さらに驚かされたのが、この日のメインレース共同通信杯(G3)でダノンベルーガがマークした1分47秒9をも上回ったことである。これらが雨の影響で稍重馬場だったとはいえ、良馬場でもローシャムパークの時計は見どころ十分。

 3代母に名牝エアグルーヴがいる血統もまたクラシック向きといえるだろう。モデルチェンジで素質を開花させた実力馬の次走は要チェックだ。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

JRAノーステッキ「4馬身差」の独り旅、ダノンベルーガ上回る時計で圧勝にC.ルメール「能力ある」のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
  2. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  3. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  4. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  5. JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
  6. 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
  7. 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
  8. 「空前の競馬ブーム」巻き起こしたオグリキャップ…ぬいぐるみはバカ売れ、見学ツアーも大人気、「ビジネスチャンス」生かしたオーナーの慧眼【競馬クロニクル 第64回】
  9. JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
  10. 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは