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JRA 相馬眼ならぬ「相人眼」が決め手!? 大物オーナーがもたらした福永祐一以来の快挙、3年連続のジンクスに強力バックアップ

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 3月に入り、2022年度の新人騎手達が続々とデビューを迎えている。中でも初日から特に注目を集めたのが、角田大河騎手だ。初戦から2連勝は史上3人目、1996年福永祐一騎手以来の快挙達成とこれ以上ないスタートとなった。

 新人騎手がまるで「ランドオブリバティ」のアクシデント

 デビュー戦の勝ち方も目を瞠るものがあった。初騎乗となったメイショウソウゲツは4戦で着外3回、3着が1回。新人の初戦はご祝儀買いが入ることもあると言うが、それでも当日8番人気・単勝18.5倍とそこまで注目度は高くなかった。

 そんな下馬評を覆し、好スタートを決めると勢いそのままに2番手好位を確保する。最後の直線も、インから迫る岩田康誠騎手と外から伸びてくる福永騎手、それぞれの馬を振り切りもう一伸びと、新人らしからぬ冷静な騎乗ぶりが光った。

 続く2戦目も同じく「メイショウ」冠名馬のメイショウトールに騎乗。前2戦ではスタートに課題があった馬だが、この日は五分のスタートを決めることに成功した。直線は最後競り合いになったものの、同日にデビューを迎えた新人の大久保友雅騎手のタガノシリフケを、ゴール寸前で差し切って勝ち星を重ねた。

連勝の裏に大物オーナーの存在

 嬉しい2連勝の立役者とも言えるのが、オーナーの松本好雄氏だ。角田河騎手自身も、レース後には「メイショウさんにはこんないい馬に乗せていただき、感謝の気持ちでいっぱいです」と感謝の意を述べている。

 角田河騎手が意識したのは、「メイショウ」冠名馬で新人騎手が自身の初勝利を挙げるのは、小沢大仁騎手、泉谷楓真騎手に続きこれで3年連続となったからだろう。

 それだけではない。それぞれ昨年、一昨年デビューした両騎手は、共に初年度の勝ち星が新人トップという好成績を残している。新人全員が松本氏の所有馬に騎乗できる訳ではないので、選ばれし者と見ることもできそうだ。初日からの角田河騎手の好騎乗ぶりを見ると、3年連続の記録達成に早くも期待したくなるところである。

 また、角田河騎手に限らず今後も「メイショウ」冠名馬に新人が騎乗した際はチェックしておきたいポイントがある。人気薄ながら、着内に食い込み穴をあけることが多いという点だ。

 角田河騎手の兄で昨年デビューした角田大和騎手は、近1年で該当馬騎乗時の複勝回収率が125%となっている他、先述の小沢騎手も97%と高い数値が出ている。勝率はいずれも5%以下のため、複勝が人気の盲点になるのかもしれない。

「メイショウさん」×「新人騎手」のコンビが今年も穴馬券の使者となるのか、出馬表にその名を見つけた時は要注目だ。

(文=大井ふみ)

<著者プロフィール>
競馬にハマって3、4年。周りの女性陣に布教活動を試みるもうまくいかず、おじさんの競馬仲間だけが増えていく。大井競馬場でビール片手にナイター観戦にいそしんでいたが、最近はそれすら叶わず自宅観戦の日々。

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