JRA「情けないの言葉に尽きます」美人女性騎手がホロ苦デビュー、福永祐一以来の同期と明暗分かれるも先輩女性元騎手が活躍に太鼓判!
3月といえば、世間では卒業シーズン真っ只中。しかし競馬界では一足早く「新入生」がやってくる季節を迎えている。今年は計10名が新たに騎手免許試験に合格し、障害専門となる小牧加矢太騎手を除く9名が先週末にデビューを迎えた。
未来のトップジョッキー候補の門出に期待が集まる中、角田大河騎手はデビュー初戦からいきなりの2連勝と大活躍。この記録は1996年の福永祐一騎手以来の快挙とあって大きな注目を集めた。
福永祐一以来の「大記録」達成の裏で新人騎手がホロ苦デビュー!?
そんな角田河騎手の華々しいデビューとは裏腹に、他の新人騎手はいきなりの初勝利とはならず。勝負の世界の厳しさを思い知らされる、ほろ苦いデビューとなった。
特に悔しさを滲ませたのが、今年唯一の新人女性騎手の今村聖奈騎手(栗東・寺島良厩舎所属)である。デビュー初週は新人最多の10鞍に騎乗するも最高着順は3着が一度のみ。週末の騎乗後、自身のSNSアカウントでは関係者への感謝の言葉に加えて、「情けないの言葉に尽きます」と、反省の弁を残していた。
今村騎手は競馬学校在籍時から「美人騎手候補」として各種メディアで取り上げられるなど注目を浴びていたが、女性騎手の枠に収まらない騎乗技術の高さも評判であり、関係者の評価は高い。
かつてJRA所属の女性騎手として活躍し、現在は競馬評論家の細江純子氏もTV番組内で今村騎手について「レースの組み立てが冷静。大活躍すると思う」と発言し、その実力に太鼓判を押している。
話題性と実力を兼ね備えた新人騎手とあって、関係者からのバックアップも手厚い。騎乗仲介者であるエージェントとして小原靖博氏がサポートしていることは心強いだろう。
■今村騎手を支える敏腕エージェント
小原氏といえば福永騎手や岩田望来騎手を支える敏腕エージェントである。小原氏や寺島師のサポートも功を奏したのか、今村騎手のデビュー初週は新人最多の10鞍に騎乗。さらに騎乗馬の内、勝ち負けを十分狙える5番人気以内の馬が6頭と、馬質からも関係者の期待が見てとれる。
当然、デビュー週での初勝利への期待は、今村騎手自身も強く感じていたはず。週末の騎乗後に述べた「同期が勝って、周りから焦りがあるように見えると言われた。馬の能力を引き出せなかった」といった言葉も、周囲の期待に応えられなかった悔しさから出た言葉だろう。
近年の競馬界では地方、中央を問わずに女性騎手が次第に活躍を見せるようになっている。またJRAでは2019年から、通称「菜々子ルール」と呼ばれる斤量規定が整備され、女性騎手は見習い期間を終えても恒久的に2キロ減の恩恵を受けられるようになった。このように女性騎手が活躍できる下地は徐々に整えられている。
まずは初勝利、そしてゆくゆくは女性騎手初のG1制覇を目指して。今村騎手の今後の成長と活躍に期待したい。
(文=エビせんべい佐藤)
<著者プロフィール>
98年生まれの現役大学院生。競馬好きの父の影響を受け、幼いころから某有名血統予想家の本を読んで育った。幸か不幸か、進学先の近くに競馬場があり、勉強そっちのけで競馬に没頭。当然のごとく留年した。現在は心を入れ替え、勉強も競馬も全力投球。いつの日か馬を買うのが夢。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRAダートの怪物候補が「24馬身半差」の快進撃! 持っている福永祐一の強運、「懸念」となるのはダート王との板挟み?
JRA金鯱賞(G2)「逃げない」ジャックドールに賛否の声!? 陣営「どこかで変えなきゃ」進化追求も、気になる無敗6連勝でG1制覇したあの馬の二の舞
JRA 武豊ドウデュースに「手応えあり」もレースレベルに不安、本番に期待も皐月賞(G1)「最重要ステップ」組の評価が急上昇!
JRA因縁オーナーの「恩情采配」を裏切った騎手に賛否。1番人気の必勝態勢も、裏目に出た「アウトインアウト」で痛恨の敗戦
JRA吉田隼人「ドン詰まり」強行突破の代償は斜行戒告、武豊も認めた大本命馬の敗戦にファンから不満続出?