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JRA 武豊ドウデュースに「手応えあり」もレースレベルに不安、本番に期待も皐月賞(G1)「最重要ステップ」組の評価が急上昇!

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 6日、中山競馬場で行われた弥生賞ディープインパクト記念(G2)は、3番人気のアスクビクターモアが勝利。皐月賞(G1)と同じ舞台で行われる伝統のトライアルレースを制して、1冠目奪取に名乗りを上げた。

 弥生賞(G2)武豊「M.デムーロ挑発」も忍耐の2着!?

 元JRA騎手の安藤勝己氏が自身のTwitterで「長くいい脚を使う」「中山向き」と話した通り、今回のアスクビクターモアのレースぶりは、皐月賞でも好走が期待できる内容だった。

 また、2着に敗れたドウデュースは初めての黒星を喫したが、鞍上の武豊騎手が「トライアルとしては内容は良かったです」と、振り返るまずまずのレースだった。いずれも本番で有力候補となりそうだ。

 皐月賞と同じく中山の芝2000mコースで行われる弥生賞。それだけに、本番と直結しやすいと思われがちだが、直近10年の弥生賞組の皐月賞成績はのべ39頭が走って未勝利と、近年は相性のいいレースとは言えなくなりつつある。

 これに対し、同じ中山のトライアルでも距離が1ハロン短いスプリングS(G2)は同期間で2頭の皐月賞馬を輩出しており、水をあけられている格好だ。

 ただ、今年の弥生賞は重賞馬3頭に加えてリステッドやG1で好走歴のあるメンバーが集ったハイレベルな一戦だったことを踏まえると、今年の弥生賞組は一味違う印象がある。もしかしたら、2010年のヴィクトワールピサ以来の弥生賞組による皐月賞制覇の可能性も十分考えられる。

 だが、ここで忘れてはならないのが共同通信杯(G3)だ。こちらは皐月賞トライアルに指定されていないが、直近10年で昨年優勝のエフフォーリアを筆頭に5頭の皐月賞馬を輩出している。いわば一冠目の最重要レースである。

皐月賞最重要レースの共同通信杯

 今年の同レースを制したのはダノンベルーガ。直線で豪快に差し脚を伸ばして、キャリア2戦で重賞ウィナーとクラシック有力候補にのし上がった。また、2着には昨年の札幌2歳S(G3)を圧勝したジオグリフが入り、素質馬が順当に結果を出したレースとなった。

 そして、終わってまだ1ヶ月も経過しないうちに、レースレベルの高さが浮き彫りになってきている。

「共同通信杯で敗れた馬が続々と次戦で結果を出していますね。6着だったレッドモンレーヴが先月27日の中山7Rを制したのを筆頭に、8着だったアバンチュリエが6日の中山1勝クラスを快勝しましたよ。

ダノンベルーガから約1秒前後離された馬が自己条件とはいえ、2頭も完勝しているのですから、それだけ共同通信杯のレベルが高かったんだと思います。4着だったジュンブロッサムも次戦のアルメリア賞(1勝クラス)で差のない2着と頑張っていますし。

今年の皐月賞も前哨戦、トライアル組はダノンベルーガをはじめとした共同通信杯組が最有力かもしれませんね。少なくとも、前走の1勝クラスが辛勝だったアスクビクターモアが勝つ弥生賞よりはレベルが高い気もします」(競馬誌ライター)

 直行組にイクイノックス、キラーアビリティなどの強力なメンバーが控えているため、直接対決をしてみないことには、力関係はまだ分からないとはいえ、共同通信杯組のレベルが高いことに変わりはなさそうだ。

 果たして、昨年のエフフォーリアのように共同通信杯組が皐月賞を制するのか。それとも直行組、または弥生賞組が意地を見せて12年ぶりに戴冠するのか。

 見どころの多い今年の皐月賞に注目だ。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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