
JRA 調教師本人もびっくり?「ひょろっとした印象」からG3勝馬へ大躍進、ホープフルSの惨敗は度外視で皐月賞も狙い目か

17日、中山競馬場では3歳クラシックの一戦である皐月賞(G1)が行われる。今年1月、皐月賞と同コース同距離の京成杯(G3)を制し、この舞台へ駒を進めてきたオニャンコポン(牡3歳、美浦・小島茂之厩舎)と菅原明良騎手に注目したい。
オニャンコポンのデビューは昨年2歳時の9月で、この時から菅原明騎手が継続して鞍上を任されている。6番人気単勝32倍と決して前評判が高かった訳ではないが、この時既に、小島調教師は密かに期待を持っていたようだ。
「ほとんど注目されていないが実は祖母は海外で活躍。厩舎としても一定以上の手応えがある。ここまでほとんど苦労なく進められてこられる2歳馬は珍しく、このまま無事に育ってほしいと願いつつ楽しみなデビュー戦です」(小島茂之厩舎公式ブログ)とのコメントがレース前に綴られている。
その期待通り、オニャンコポンは最後の直線2番手からあっさり抜け出すと、2着に1馬身以上の差をつけて見事新馬戦を制した。
続く2戦目は東京2000mの百日草特別に出走する。1勝クラスのレースだが、その前年エフフォーリアが勝った舞台でもあり、若駒の出世レースの一つとも言われている。ここも好位からの競馬で、直線迫るホウオウプレミアを振り切り連勝を飾った。
ここまで至極順調だったオニャンコポンだが、ホープフルS(G1)の前に熱発が判明。幸い回復も早かったということだが、中間の調教過程が数日遅れたことなどもあり、これが多かれ少なかれレースに響いたのかもしれない。直線は伸びを欠き11着と、初めて黒星を喫した。
オニャンコポンはスタートセンスがあり、好スタートから難なく先手好位を取ることができるタイプだ。これをせずに、あえてポジションを下げる作戦に出たのが4戦目となった京成杯(G3)で、重賞での思い切った作戦変更が結果的に功を奏することとなった。

「もう1列下げて決め手を生かす競馬をしたい」との事前コメント通り、菅原明騎手は前に行かずに中団待機でレースを進める。直線は上がり最速をマークして1着でゴール。オニャンコポンにとっては初の重賞制覇、菅原明騎手も嬉しい2度目の重賞勝利となった。
皐月賞はメンバーもより強力になるが、オニャンコポンが同じ舞台で先行・差しいずれの戦法でも勝利していることは価値が高い。4戦3勝ながら3番人気以内になったことがなく、人気の盲点になりやすいタイプかもしれない。鞍上の菅原明騎手も、中山2000mで勝率10.8%、複勝率30.8%とこのコースを得意としていることも心強い材料の一つだ。
オニャンコポンの当歳時の印象を、小島調教師は次のように語っている。「ひょろっとした印象でしたね。自分のメモにも“細い”と書いてありました」(『netkeiba.com』インタビューより)そこからの成長ぶりは師の期待をも超えるものだったようだ。
果たして、周囲の予想以上の「進撃」を皐月賞でも見せてくれるだろうか。人馬共に勝てばG1初制覇、厩舎としても10年以上ぶりの偉業達成となる。好結果に期待したい。
(文=大井ふみ)
<著者プロフィール>
競馬にハマって3、4年。周りの女性陣に布教活動を試みるもうまくいかず、おじさんの競馬仲間だけが増えていく。大井競馬場でビール片手にナイター観戦にいそしんでいたが、最近はそれすら叶わず自宅観戦の日々。
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