
JRAトウカイテイオー「最後の希望」に超良血牝馬!? 関係者から「正直、勿体ないレベル」という声も…皇帝・帝王の系譜が奇跡の復活へ
皇帝・帝王の系譜が蘇り、再びターフを駆ける日は来るのか……。
トウカイテイオーの直仔であり、クラウドファンディングによる種牡馬でも話題を集めたクワイトファイン。今年は種牡馬3年目となるシーズンを迎えているが、今年3頭目の種付け相手が無事に受胎したことを、15日にクラウドファンディングサイト『CAMPFIRE』 内のコミュニティにて関係者が報告した。
今回クワイトファインの種付け相手となった牝馬はガレットデロワ。現役時代に中央・地方で出走をして未勝利に終わっているが、実は超良血といえる牝馬なのである。
父・エピファネイア、母父ディープインパクトは言うまでもなく超一流の種牡馬であり、母系に関しても母母ブロードアピールは重賞6勝の実績をもつ名牝。ブロードアピールの一族には日本ダービー(G1)を制したワグネリアンも出ており、同馬はガレットデロワと従兄妹の関係にあたる。
このように、一流といえる血統背景をもつガレットデロワ。一方のクワイトファインは確かにロマン溢れる血統背景は持つが、種牡馬としての能力面での価値や期待度は決して高くはない。まさかの良血馬への種付けとなったことには関係者も「正直、クワイトファインには勿体ないレベル」と釣り合わない旨のコメントを残している。
皇帝・帝王の系譜が奇跡の復活へ
トウカイテイオーは種牡馬として、トウカイポイント、ストロングブラッドの2頭の牡馬のG1馬を輩出したが、前者はG1馬となった時には既に去勢して騙馬となっており、後者も現役後に去勢されてしまっている。
結果としてトウカイテイオーは、後継となる種牡馬を残すことはできなかった。今となっては、トウカイテイオーの父系を継ぐ現役競走馬は門別競馬に在籍するキセキノテイオーのみである。
また、トウカイテイオー・シンボリルドルフのサイアーラインを遡ると、最後には三大始祖・バイアリータークに行きつく。しかし現代競馬で活躍する競走馬の大半を占めるのは三大始祖・ダーレーアラビアンの流れを汲むエクリプス系であり、バイアリーターク系は世界的にも貴重な存在である。
依然として直系の維持は難しい状況ではあるが、この一族は競馬史に残る数々の伝説を残し、奇跡を起こしてきた。皇帝・帝王の血脈を後世に繋げる奇跡を起こせるか、今回のクワイトファインの良血馬への種付けはまさに千載一遇のチャンスとなるだろう。
まずは無事に来春の出産を迎えられるのか、そして行く行くは皇帝・帝王の血を継ぐ馬が再びターフを駆ける日が訪れるのか。血統のロマンに思いを馳せながら、その時を楽しみに待ちたい。
参考:https://community.camp-fire.jp/projects/428628/activities/379541#main
(文=エビせんべい佐藤)
<著者プロフィール>
98年生まれの現役大学院生。競馬好きの父の影響を受け、幼いころから某有名血統予想家の本を読んで育った。幸か不幸か、進学先の近くに競馬場があり、勉強そっちのけで競馬に没頭。当然のごとく留年した。現在は心を入れ替え、勉強も競馬も全力投球。いつの日か馬を買うのが夢。
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