JRAの「仕打ち」にC.ルメールが大ピンチ!? 2週連続の試練に自信も揺らぐか…先週の結果を「鵜呑み」にできない日本ダービー(G1)特有の罠

第89回日本ダービー(G1)の枠順が発表された26日午後、注目の集まる上位人気が濃厚の4頭は、揃って真ん中よりも外の枠が割り当てられた。
皐月賞(G1)4着のダノンベルーガは6枠12番、同3着ドウデュースは7枠13番、優勝したジオグリフは7枠15番に……。1番人気を予想されるイクイノックスは、よりによって8枠18番を引いてしまった。
同馬とコンビを組むC.ルメール騎手にとっては、先週行われたオークス(G1)のスターズオンアースに続く大外枠の試練。偶然とはいえ、JRAもなかなかの“仕打ち”を与えたものである。
ただ、オークスではその不利な枠から、パートナーを見事なエスコートで勝利に導いたことは記憶に新しい。昨年12月から続いていたJRA重賞の連敗も29でストップし、復調気配を感じさせているだけに、ルメール騎手ならそれほど大きな割引にはならないか。
とはいえ、オークスの内容のみで、外枠の不利がそれほどではないと判断してしまうのは罠だ。
先週の結果を「鵜呑み」にできない日本ダービー(G1)特有の罠
なぜなら同じ東京・芝2400m条件の両レースであるものの、Bコースで開催されるオークスとは異なり、ダービーはCコースとなるからである。仮柵によるコース設定は、ABCDの4パターンで3mごとに幅員が異なる。
つまり、内ラチが外へと移動するため、内外の馬場差が軽減されることになるため、オークスに比べて内を通った馬に有利な馬場状態となりやすいのだ。
実際、こういった傾向は過去のダービーでも顕著な結果へと繋がっている。特に目立ったのは、わずか9年の間に1枠の馬が6勝を挙げた2006年から2014年である。半数にあたる3頭が1番人気馬だったとはいえ、ダービーを勝つためには、1枠が条件といわれるようになったことも頷ける。
■1枠で優勝したダービー馬(2006年~2014年)
2006年 メイショウサムソン
2008年 ディープスカイ
2009年 ロジユニヴァース
2010年 エイシンフラッシュ
2013年 キズナ
2014年 ワンアンドオンリー
そして、近年で最も1枠が功を奏したのが2019年のロジャーバローズだろう。
この年は勝ちタイムが2分22秒6という超高速馬場での開催。単勝1.6倍の断然人気に支持されたサートゥルナーリアが4着に敗れた理由のひとつに内前有利な馬場状態も大きく影響したと考えられる。スタートで出遅れて後方から外を回さざるを得なくなった大本命馬にとって、外を回したら伸びない馬場に苦戦を強いられた。
これに対し、12番人気で大穴を開けたロジャーバローズは、前が止まらない高速馬場を味方に内から悠々と抜け出すことに成功。もしトラックバイアスのプラスアルファがなければ、ダノンキングリーの追撃を凌ぎ切ることは難しかっただろう。
それだけに、ダービーの4強のうち、どの馬が1枠という「ラッキー」を手にするかにも注目されたものの、4頭すべてが真ん中よりも外の枠となったことは、今年のダービーをより難解にしている。
だが、これはあくまで過去のデータからの推測。年に一度のお祭りなのだから、自分の応援する馬を素直に買うというのも、楽しみ方としてはありなのかもしれない。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
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