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函館スプリントS(G3)大本命馬の調教師もJRAに「激怒」した3年前…7頭立てのレースで「ゾロ目」が出現した怪現象の顛末

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函館スプリントS(G3)大本命馬の調教師もJRAに「激怒」した3年前…7頭立てのレースで「ゾロ目」が出現した怪現象の顛末の画像1

 関東甲信地方は今週月曜にすでに梅雨入り。東北や西日本にもジメジメとした蒸し暑い時期がまもなく到来する。

 一方で、梅雨と無縁なのが北の大地、北海道だ。この時期に合わせて、中央競馬でも北海道シリーズが開幕。今週末から函館で6週、7月下旬からは札幌で7週にわたって熱戦が繰り広げられる。

 北海道シリーズ最初の重賞は、東西のスピード自慢が集結する函館スプリントS(G3)。今年は22頭が登録したこともあり、フルゲート16頭による戦いが濃厚だろう。

 過去10年でフルゲートの開催は6度。最も少ない年は2012年の11頭立てだった。ところが、記録上は13頭立てながら、実際は7頭しかゲートインしなかった年がある。それが2019年の函館SSだ。

7頭立てのレースで「ゾロ目」が出現した怪現象の顛末

 3年前の出来事を覚えているファンもいるだろう。中央競馬の厩舎で広く流通していた「グリーンカル」という飼料添加物に「テオブロミン」という禁止薬物が混入していたあの問題である。

 この薬物を摂取した可能性があると判明したのは156頭。3場開催の土日で、156頭が競走除外の憂き目に遭い、そのうち6頭が函館SSに出走を予定している馬だったのだ。

「あれからもう3年ですか……。当時の混乱ぶりは忘れられませんね。確かJRAが異常に気付いたのは金曜だったと思います。土曜日の除外発表まで、ネットで馬券を購入できる状態でしたからね。私は前日に何レースかの枠連を買っていました。人気馬の1頭が除外になりましたが、同枠の別馬はそのまま出走。この時ばかりは『枠連も返還対象にしてくれよ』と愚痴ったのを覚えています。

もちろんファン以上に混乱したのは現場ですよね。ある調教師は『(JRAの)認可が下りた外郭団体が販売しているものを買っているので、まさかという思い』と吐露していましたし、出走していれば、大本命と目されるダノンスマッシュを管理する安田隆行調教師は『これで公正な競馬ができるかという感じ。今回、禁止薬物が発見されたことが調教師のせいにされては……』と珍しく語気を強めていました」(競馬記者)

 その時の函館SSは実質7頭立てながら、枠順は確定していたため、7枠の2頭がワンツーを決め、枠連「7-7」が的中という不可思議な結果となったことでも話題になった。また、少頭数になった重賞にファンも興ざめしたのか、このレースの売り上げは前年比62.9%と大幅ダウン。最も影響が大きかった函館競馬全体でも土日を通して前年比79.3%という小さくない“被害”を受けた。

 別の記者は当時をこう振り返った。

「広く流通していた飼料とあって、一時は翌週以降も出走できない馬が大量に発生するのではと危ぶまれましたが、結局のところ騒乱はすぐに収束しました。最終的に300頭以上の馬に対して検査が行われた訳ですが、全馬が陰性。翌週からは普段通りの開催へと落ち着きました」(別の記者)

 その結果、JRAは約3週間後に記者会見を開いて原因を発表。グリーンカルの原材料を製造する建屋内でテオブロミンを含有するカカオ豆の副産物が粉砕されており、この粉塵が混入していたためだったと説明した。

 また、この事案で競走除外処分を受けた競走馬の関係者には、出走予定だったレースの3着賞金に相当する交付金をJRAの負担で支払うことで決着。後藤正幸理事長ら3人には、減給処分などが課されている。

 あれから3年……今年の函館SSに出走する全馬が、無事にゲートインしてくれることを願いたい。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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