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JRA武豊が愛した「最初の」サンデー産駒。エプソムC(G3)から始まった「マーベラス」な重賞4連勝! サンデーの血を引く2頭はスターダムへ駆け上がるか

JRA武豊が愛した「最初の」サンデー産駒。エプソムC(G3)から始まった「マーベラス」な重賞4連勝! サンデーの血を引く2頭はスターダムへ駆け上がるかの画像1

 府中の5週連続G1も5日の安田記念(G1)をもって終了し、春のG1戦線は宝塚記念(G1)を残すのみ。季節も春から初夏へと移り変わる中で、競馬界では秋への飛躍を目指す戦いが始まろうとしている。

 12日に東京競馬場で行われるエプソムC(G3)も、その一つである。今年は賞金不足で安田記念を除外になってしまった有力馬も参戦し、秋を見据える新進気鋭のメンバーが多く集まった印象だ。

 かつてエプソムCから飛躍を遂げた代表的な馬といえば、1997年に宝塚記念を勝ったマーベラスサンデーの名前が挙がる。

武豊騎手が最初に愛したサンデー産駒

 

 そのキャリアの全てで武豊騎手とコンビを組み、サンデーサイレンス産駒として初めてグランプリを制した名馬であるが、頭角を現したのは26年前のエプソムCであった。

 デビュー前は怪我に泣かされ、3歳2月のやや遅い時期にデビューを迎えたマーベラスサンデー。2連勝で脚光を浴びたものの、毎日杯(G3)への出走を控える中で骨折が判明し、クラシックへの参戦は叶わなかった。

 その後も故障が相次ぎ、結局復帰は4歳の4月までもつれこむことに。約1年ぶりとなった復帰戦こそ敗れたものの、その後は条件戦を2連勝して難なくOP昇級。5戦4勝で臨んだ重賞初挑戦がエプソムCであった。

 レースでは中団に控えると、直線で一気に加速して他馬を抜き去り先頭に立ったマーベラスサンデー。更に後方から猛追を見せる馬がいたものの、楽な手ごたえのまま先頭を明け渡さず最後は半馬身差でゴールイン。

 勝ちタイムの1分45秒7はレースレコードを1.1秒更新する好タイムであり、マーベラスサンデーの名は一躍全国区となった。

 この重賞初制覇を皮切りに、札幌記念(当時G3)、朝日チャレンジC(G3)、京都大賞典(G2)と重賞を破竹の4連勝。その後も中長距離のG1を中心に好走を続け、5歳を迎えた1997年に宝塚記念を制覇。サクラローレル、マヤノトップガンと共に“3強”を形成し、数々の名勝負でターフを沸かせた。

 まさに「マーベラス」の名を体現する驚異的な連勝で、一躍スターダムへと駆け上がったマーベラスサンデー。その飛躍の原点ともいえるレースが、1996年のエプソムCであった。

 今年のエプソムCにも、マーベラスサンデーのような飛躍を目指す2頭の上がり馬が出走する。ジャスティンカフェとヤマニンサンパである。
 
 この2頭は共に4歳馬、2連勝中、鋭い末脚を武器にしているなど、当時のマーベラスサンデーを彷彿とさせる点が数多く存在する。更に2頭の血統表を見ると、サンデーサイレンスの血を引いている点でもマーベラスサンデーと共通していることがわかる。

 ヤマニンサンパはディープインパクト産駒であり、当然ながら父の父がサンデーサイレンスにあたる。一方のジャスティンカフェは直系ではないものの、父母父父、母母父がサンデーサイレンスであり、4×3の「奇跡の血量」とも呼ばれるインブリードを有している。

 1996年のエプソムCを機に飛躍を遂げ、一躍スターダムへと駆け上がったマーベラスサンデー。果たしてサンデーサイレンスの血を引く2頭の上がり馬は、同じくエプソムCを飛躍の足掛かりとすることができるのか。2頭の「マーベラス」な走りと、これからの活躍に期待したい。

(文=エビせんべい佐藤)

<著者プロフィール>

 98年生まれの現役大学院生。競馬好きの父の影響を受け、幼いころから某有名血統予想家の本を読んで育った。幸か不幸か、進学先の近くに競馬場があり、勉強そっちのけで競馬に没頭。当然のごとく留年した。現在は心を入れ替え、勉強も競馬も全力投球。いつの日か馬を買うのが夢。

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