JRA「ポスト武豊」と呼ばれた男が2年ぶりの大暴れ!? 期待のデビュー馬や単勝1倍台撃破で見えてきた“覚醒”の気配

春の6週連続G1開催も終わり、2月26日以来休むことのなかった重賞レースも一息ついた11日、デビュー15年目の三浦皇成騎手が東京競馬場で2020年11月以来となる1日3勝をあげる大活躍。かつて「ポスト武豊」と呼ばれた男が久しぶりに存在感を放った。
1つ目は5Rの2歳新馬戦。
戦前から期待が大きかったサンデーレーシング所有のコンエネルジアと社台ファーム代表・吉田照哉氏所有のフィンガークリックが人気で2強を形成するなか、三浦騎手が手綱を取ったロッソランパンテは単勝8番人気の伏兵。
13頭立て芝1400mのレースは6枠8番から無難にスタートを決めると、最初の3ハロン通過タイム36秒9のスローペースのなか、道中は4番手を追走。鞍上が抑えきれないほどの手応えで最後の直線に入ると内から力強く伸び、後ろから迫ってきた2強の猛追を最後まで振り切った。
2つ目は7Rの1勝クラス。
ここでは、前走で最後方から驚異的な追い込みをみせ2着に好走した3歳牝馬リンクスルーファスが単勝1.9倍の断然人気。三浦騎手はJRAではまだ勝利経験のない7番人気のブーケドフルールに騎乗した。
16頭立てダート1600mの牝馬限定戦は大外16番枠から好スタートを決めると、道中はちょうど中団の外目を追走。前半3ハロン通過タイム35秒6のミドルペースのなか楽な手応えで最後の直線に入ると、内から伸びた3番人気スマイルオンミーを叩き合いの末に競り落とし、最後は外から強襲してきた人気のリンクスルーファスも封じ込めた。
そして最後は9Rの青梅特別(2勝クラス)。
最終的なオッズでは、3強を形成。1番人気に前走の1勝クラスを2着に7馬身差をつける圧巻の逃げ切り勝ちを決めたユイノチャッキー、2番人気に同クラスで3戦連続3着と安定感の光るダイシンピスケス、それらに続いたのが前走で1勝クラスを8戦目にしてようやく卒業した三浦騎手の3番人気ドンカポノだ。
16頭立てダート1600mのレースを真ん中5枠9番からスタートを決めると、鞍上は果敢に押して4、5番手の好位置を取りに行く。ペースは人気のユイノチャッキーが後続を離して前半3ハロン通過タイム34秒4の速い流れで逃げるなか、これを捕らえようと早めのロングスパートをかけながら最後の直線に入る。
残り200mまで独走状態だったユイノチャッキーが完全にバテたところをじわじわ追い込んだドンカポノが捕まえ、同様に外から伸びてきたウインジョイフルも半馬身振り切ってこの日3勝目を飾った。
どのレースも道中の位置取りや鞍上の仕掛けどころは絶妙の好騎乗。レース後には、ネットの掲示板やSNSなどで「コウセイ復活」「舐めてました」「覚醒だ」など、かつてデビューイヤーに武豊騎手の持つ新人年間最多勝記録69勝を大きく上回る91勝の大記録を打ち立てた男の復活劇に競馬ファンも大いに沸き上がった。
かつては「ポスト武豊」と呼ばれた三浦騎手
「C.ルメール騎手や戸崎圭太騎手などリーディング上位の他に、来日中のD.レーン騎手などもいる東京開催で1日3勝は中々できる芸当ではありませんよ。2年前に1日3勝した際は1番人気→5番人気→2番人気でしたけど、今回は8番人気→7番人気→3番人気だったので驚きの連続でした。
また、今回勝利をあげた3頭はいずれも初騎乗だったのですから、陣営にとっては頭が下がる思いだったでしょう。これを機にどんどん勝ち星を積み重ねてほしいですね」(競馬誌ライター)
かつて「ポスト武豊」と呼ばれた三浦騎手も、すでに今年15年目。2019年にはキャリア初の年間100勝を達成し、全国リーディングでも6位に入り完全復活を期待されたが、近年は横山武史騎手や横山和生騎手、菅原明良騎手などの関東の若手ホープらに勝利数で追い抜かれ、再び成績は右肩下がりの苦しい展開が続いている。
今年もこれまで全国リーディング21位と決して好調とはいえないなか、2年ぶりの1日3勝を皮切りに後半戦の巻き返しに期待したい。
(文=ハイキック熊田)
<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?
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