セントウルS(G2)メイケイエール、ソングラインも侮れない!? 短距離重賞で波乱続出、「ハイレベルレース」経由の伏兵とは
今週末は中京競馬場でセントウルS(G2)が開催。秋のスプリンターズS(G1)へ向けて重要な一戦となるだろう。
振り返れば、春の高松宮記念(G1)では、3強を形成したレシステンシア、メイケイエール、グレナディアガーズがいずれも圏外に敗れ、3連単278万馬券が飛び出す大波乱となったことは、ファンの記憶にもまだ新しいはずだ。
昨年末には、短距離路線のG1を牽引したグランアレグリアやダノンスマッシュが引退。昨年のスプリンターズS覇者ピクシーナイトも香港での怪我により戦線離脱を余儀なくされ、相次ぐ主役級の不在が混戦を招いた一つの要因となったかもしれない。
そんな確固たる主役不在の短距離界において、重要なステップとなるセントウルSでは今のところメイケイエール、ソングラインの2強ムードが漂っている。とはいえ前者はG1馬というわけではなく、後者に至ってはスプリント重賞すら未勝利。付け入る余地はゼロではないだろう。
2強の一角崩しに期待できる伏兵候補に注目
そこで、2強の一角崩しに期待できる伏兵候補に注目したい。
それはダディーズビビッド(牡4、栗東・千田輝彦厩舎)、ファストフォース(牡6、栗東・西村真幸厩舎)、ボンボヤージ(牝5、栗東・梅田智之厩舎)の3頭だ。その根拠はというと、今年の短距離重賞で度々波乱を演出している「オーシャンS(G3)に出走していた馬」だからにほかならない。
高松宮記念で1着のナランフレグと3着のキルロードは、このオーシャンSを経由した馬たちなのだ。前者は8番人気、後者は17番人気での激走で低評価を覆している。
また、アイビスSD(G3)で14番人気ながら3着したロードベイリーフや、北九州記念(G3)で単勝万馬券の大金星を挙げたボンボヤージも、同じくオーシャンSに出走していた組だったのは驚きだ。ここまで激走が続くのなら、オーシャンSが隠れた「ハイレベルレース」だったと言っても過言ではない。
では、先述した3頭で馬券的な旨味があるのはどの馬になるだろうか。
先に挙げた伏兵候補の内、ダディーズビビッドは中京芝コースで「2-4-0-2/8」の中京巧者であることからも、それなりの人気は集めそう。またボンボヤージは前走で北九州記念を勝った激走直後であり、前回より人気薄になることは考えづらく、狙い頃は過ぎたように感じる。
そうなると、一番の狙い目はファストフォースなのかもしれない。
ファストフォースは、昨年のCBC賞(G3)を当時の日本レコードで制した快速馬。高松宮記念では着順こそ9着だったとはいえ、16番人気で勝ったナランフレグとはコンマ3秒差に奮闘。近2走はCBC賞(4番人気、12着)、北九州記念(8番人気、10着)といずれも二桁着順に敗れているが、オッズ的にはむしろ今回の方がオイシイと言えるだろう。
今年の短距離重賞では、人気薄での激走が目立つオーシャンS出走馬。メイケイエール、ソングラインに割って入る伏兵の激走は果たしてあるのだろうか。
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