
「ダートG1・2勝」アルクトスVSカフェファラオ!武豊は「通算9勝」京都大賞典を蹴って地方参戦!?【南部杯(G1)展望】
秋のダートG1戦線は10日、盛岡競馬場で行われるマイルチャンピオンシップ南部杯(G1、ダート1600m)で幕を開ける。
主役を務めるのは当レース3連覇が懸かるアルクトス(牡7歳、美浦・栗田徹厩舎)で間違いないだろう。
一昨年、昨年ともに速い時計が出る脚抜きのいい馬場で連覇したアルクトス。いずれも難なく好位に付けると4角手前から早めにスパートし、直線力強く抜け出す横綱相撲での勝利を飾った。特に昨年は2着ヒロシゲゴールドに2馬身半差をつける完勝だった。
過去2年はともに外枠から発走で、スタート後は内の各馬を見ながらキックバックもほぼ受けない理想的なレース運び。逆に今回は外目の枠に入ればいいが、もし内枠に入った時に一抹の不安が残る。
ローテーションも不安材料の一つだ。今年はフェブラリーS(G1)で7着に敗れた後、ドバイ遠征のプランがあったが、体調が整わずに回避した。これまでで最も長い休養が4か月半の同馬にとって、9か月の休み明けは決してプラスとはいえないだろう。
ただし、陣営は早い時期に目標を南部杯に定め、8月下旬には美浦に帰厩。坂路を中心に入念に乗り込まれてきた。
南部杯はとにかくリピーターが活躍するレース。2006~08年のブルーコンコルド以来の3連覇へ、この舞台では負けるわけにはいかない。

打倒アルクトスの最右翼とすれば、フェブラリーSで連覇を達成したカフェファラオ(牡5歳、美浦・堀宣行厩舎)だろう。
左回りのダートマイル戦は通算5戦4勝と現役では右に出る馬はいない。唯一敗戦を喫したのは昨年のかしわ記念(G1)だったが、このときはコーナーを4つ回るコースだった。その他は全て東京マイル戦で、ワンターンなら4戦4勝という成績が残る。
今年はフェブラリーSの後、安田記念(G1)で2度目の芝挑戦を試みるも、ブービー17着に惨敗。その後は放牧でリフレッシュを図り、アルクトスとほぼ同じ8月下旬に美浦に戻ってきた。
盛岡は雨が降れば東京以上に速い時計が出ることも珍しくないダート。持ち時計では2年前の当レースで日本レコードの1分32秒7を叩き出したアルクトスには劣るが、カフェファラオも今年のフェブラリーSをコースレコードタイの1分33秒8で駆けている。時計勝負になれば、すんなり2頭で決まる可能性は高いだろう。
ただし、カフェファラオは「6-0-0-6」という極端な戦績が示す通り、負けるときはあっさりのタイプ。アルクトス以上にキックバックには不安もあり、枠の並びが2頭の明暗を分けるかもしれない。
ともにマイルG1・2勝馬のアルクトスとカフェファラオを追いかける3番手は大混戦。割って入るなら交流G3を2連勝中のシャマル(牡4歳、栗東・松下武士厩舎)か。
同馬の最大の魅力は何といってもスプリント戦で培ってきた先行力。昨年春のデビューから今年春までは一貫して1200mを使われ、重賞初挑戦となった4月の東京スプリント(G3)を見事制覇した。
その後は1400mに距離を延ばして臨んださきたま杯(G2)こそ3着に敗れたが、続くサマーチャンピオン(G3)とオーバルスプリント(G3)を勝利して1400mの壁は難なくクリアしている。
今回はさらに1ハロン延びる距離がカギとなる。血統的に母系はやや短距離志向だが、父のスマートファルコンは現役時代に1400mから2400mの幅広い距離で交流重賞を制しており、近走の充実ぶりからあっさりこなしても不思議はない。
今年に入って3回の重賞2着があるヘリオス(セン6歳、栗東・寺島良厩舎)は、武豊騎手と5戦連続のコンビを組む。同日には阪神競馬場で京都大賞典(G2)も行われ、アリストテレスに騎乗する選択肢もあったと思われるが、あえて地方G1に参戦してきた。通算9勝している好相性のレースを蹴った選択は吉と出るだろうか。
そのヘリオスに黒船賞(G3)、かきつばた記念(G3)で先着、優勝しているのがイグナイター(牡4歳、兵庫・新子雅司厩舎)だ。兵庫競馬に移籍後は1400mを中心に走っているが、中央時代には東京マイルの新馬戦を7馬身差で圧勝している。あとは相手関係だけだろう。
この他には、17年富士S(G3)以来、5年ぶりの勝利を狙う古豪のエアスピネル(牡9歳、栗東・笹田和秀厩舎)、昨年の当レースで3着に入ったソリストサンダー(牡7歳、栗東・高柳大輔厩舎)、3年前にアルクトスを2着に破ったサンライズノヴァ(牡8歳、栗東・音無秀孝厩舎)も侮れない。
順当にアルクトスとカフェファラオのG1馬対決となるのか、それとも伏兵陣の台頭があるのか。注目の南部杯は10日の18時15分に発走予定となっている。
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