『競馬BEAT』麒麟・川島「後任MC」も冷や汗!?「例の一件があっただけに…」サウンドビバーチェ放馬で悪夢再来…
16日、阪神競馬場で行われた秋華賞(G1)は、トライアルだった紫苑S(G3)の勝ち馬スタニングローズ(牝3歳、栗東・高野友和厩舎)が勝利。三冠制覇が懸かったスターズオンアースを退け、春のオークス(G1)2着の鬱憤を晴らした。
「乗せていただいた馬主さん、高野先生、スタニングローズに関わった全ての皆様、師匠の矢作先生、全ての方に感謝したいです」
レース後の勝利騎手インタビューでそう喜びを爆発させた坂井瑠星騎手は、これが嬉しいG1初制覇。
すでにG1でも常連の若手有望株だが、昨年は宝塚記念で2着、チャンピオンズCでも3着と、あと一歩で悔しい思いをしてきただけに「最高でした。夢に見たG1の舞台だったので、最高に嬉しい瞬間でした」と念願のG1ジョッキーになった味を噛みしめている姿が印象的だった。
その一方で肩を落としたのが、こちらもG1初制覇を狙っていた若手有望株の岩田望来騎手だ。
「申し訳ありませんでした……」
サウンドビバーチェ放馬で悪夢再来…
スタニングローズが勝利した紫苑Sで2着だったサウンドビバーチェとのコンビで秋華賞に挑んだ岩田望騎手だったが、レース前の本馬場入場でまさかの落馬……。サウンドビバーチェが関係者を振り切って放馬してしまうアクシデントがあった。
幸い人馬ともに異常がなかったためレースには出走できたが、最後の直線で一度先頭に立ったところで急失速して7着。岩田望騎手も「道中はスムーズでした。内容も良かった」と振り返っている通り手応え十分にも見えたが、やはり直前の放馬でスタミナをロスしたことが響いてしまったのかもしれない。
「サウンドビバーチェの陣営にとっては、非常に悔いの残る結果になってしまいました。実は、この馬は春のオークスでも放馬しており、その際は出走除外になっています。そういった意味では“一歩前進”と言えるかもしれませんが、関係者が求めているのはそんなレベルではないはず。オークスの時は他馬と接触したことが原因ですし、今回も含めて不本意な形で注目を集める格好になってしまいました」(競馬記者)
また、記者からは「どちらもG1の大舞台ですし、関係者も気が気じゃなかったでしょうね」という心配の声も。その一方で、別の記者は今回のサウンドビバーチェの放馬で肝を冷やしたのは、陣営だけではないという。
「競馬で今回のようなアクシデントは付き物ですが、その度にハラハラさせられているのが、レース中継を行っている報道関係者です。競馬中継はほぼすべてがライブですし、人ではなく、馬が主役の競技だけに『何かあった際の対応が本当に難しい』という話を聞いたことがあります。
特に、日曜に民放で放送されている競馬中継は15時から16時と番組の尺もきっちり決まっている場合が多いですし、発走時間がズレ込んだせいで肝心のレースを中継できないこともしばしば……。現場の関係者は本当に大変だと思います。自分の知る限りで申し訳ないですが、今回の秋華賞はどこも無事にレースを放送できたようでよかったですよ」(別の記者)
実際に、サウンドビバーチェが放馬してしまったオークスでは、発走が約15分も遅れてしまうアクシデントがあった。ちなみに本来のレースの発走時間は15時40分。15時から16時までの競馬中継にとって、この15分遅れがどれだけ致命的だったのかは想像に難しくないだろう。
ちなみにこのレースの中継を行った『競馬BEAT』(関西テレビ系)では、レース中にCMを挟まざるを得なくなってしまう、まさかの展開に……。結局、エンディングにゴール前のシーンを放送することしかできず、放送終了後に関係者がコメントを発表して謝罪する異例の事態に発展している。
「例の一件があっただけに、放送しているこちら側にも当然最大限の緊張が走った」
そんな経緯があってか、今回の秋華賞後に自身のTwitterで心境をつづったのが、関西テレビの岡安譲アナだ。
今年6月に、約8年間メインキャラクターを務めていた麒麟の川島明が卒業したことが大きな話題となった『競馬BEAT』。番組の顔役だった川島の後任に就いたのが岡安アナであり、10月に続投が決まった際は「あの席に座る重みを改めて痛感しました」と率直な感想を語っている。
そんな大任を担っている立場だけに、今回のアクシデントにも肝を冷やしたはずだが、Twitterでは「サウンドビバーチェ…岩田ジョッキーはじめ、近くにいた関係者の皆様はさぞ大変だったろうと思う」と関係者を気遣う一面も。最後には「ただあの手の馬、嫌いではないんだよなぁ。今後も温かく見守りたい」とサウンドビバーチェにエールを送っている。
オークスに続き、またも悔しい結果に終わってしまったサウンドビバーチェ。しかし、岩田望騎手が話していた通り、最後の直線で一度は先頭に立つ力強い走りを見せた。まともに走ることさえできれば、G1でも十分にチャンスがあるはずだ。
また岡安アナといえば昨年のエリザベス女王杯(G1)を担当するなど、数々の名実況を残している腕利き。いつか、サウンドビバーチェが勝利するレースで岡安アナの熱い実況を聞いてみたい。
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