
JRAオニャンコポン「800万」から夢見る頂点…「取材が増えてちょっとイラっ」も皐月賞好走から“進撃”の日本ダービー(G1)へ!

「セレクトセール800万円の夢が進撃のスターダムへ!さぁ…頼んだよ」
17日、中山競馬場で行われた皐月賞(G1)。前出のフレーズは『みんなのKEIBA』(フジテレビ系)内でレース実況を担当した倉田大誠アナウンサーが馬場入場の際に発したものだ。
もちろん紹介されたのは菅原明良騎手が騎乗したオニャンコポン(牡3歳、美浦・小島茂之厩舎)である。
デビュー当初から馬名がかわいいと話題を集めてきたオニャンコポン。馬名の由来はアカン語で「偉大な者」だという。その響きとともに同名のキャラクターが大ヒット漫画『進撃の巨人』に登場することも相まって、多方面から注目されてきた。
「倉田アナだけではなく、馬場入場の際は他局の実況アナも『進撃の巨人』を意識していたようですね。ちなみに『さぁ…頼んだよ』というのは、ハンジ・ゾエというキャラクターがオニャンコポンに掛けた有名なセリフだそうです」(競馬誌ライター)
オニャンコポンが漫画内と同じように「任せて下さい!!」と言ったかどうかはわからないが、レースでは、中団から直線しぶとく脚を伸ばして、8番人気の評価を上回る6着と健闘してみせた。
「惜しくも掲示板こそ載れなかったものの、6着に入ったことで、出走奨励金と特別出走手当あわせて1200万円あまりを獲得しました。倉田アナの紹介にもあったように、(19年の当歳)セレクトセールで800万円の“格安”で取り引きされた馬ですからね。これだけでも“元”をとったことになります。すでに重賞も勝っていますし、本当にオーナー孝行な馬ですよ」(同)
そんなオニャンコポンの特徴は、人気があるだけではなく実力も伴っているということだ。6番人気で11着に敗れたホープフルS(G1)以外は人気以上の着順を確保。これまで挙げた3勝は、6、4、6番人気という人気薄でのものだった。応援馬券を買い続けているファンがいれば、かなり恩恵を受けていることだろう。
皐月賞好走から“進撃”の日本ダービー(G1)へ
次走は日本ダービー(G1)への出走が濃厚なオニャンコポンに対する注目度は、今後さらに上昇するだろう。そうなれば、各メディアの報道はさらに熱を帯びることになるはずだ。
そこで気になるのが、管理する小島茂厩舎の反応である。同厩舎のブログ「小島茂之厩舎の本音(公式ブログ)」では、出走予定全馬の近況や意気込みをレース前日もしくは当日に事細かく書き込んでいる。
皐月賞当日のエントリーには、「まさか重賞を勝利し春の2冠に期待をもって臨めるところまで飛躍するとは思っていなかった」と、オニャンコポンの予想以上の活躍を改めて振り返った上で、「ワクワクしながら迎えられる」と、皐月賞へ送り込む心境を明かした。
ただし、「取材が増えてちょっとイラっとした仕草をみせたりしたがリセットも早い」と繊細な一面とリカバリーの早さを持ち合わせていることも披露していた。
3歳になってからは父エイシンフラッシュと同じ京成杯(G3)→皐月賞というローテを歩んでいるオニャンコポン。皐月賞の着順は父に及ばなかったが、12年前の父の再現を期待するファンは少なくないだろう。
「次こそ頼んだよ!」というファンの思いにオニャンコポンは応えることができるだろうか。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
PICK UP
Ranking
5:30更新「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
田辺裕信「2歳新馬」お断り!? 未だ騎乗ゼロに隠された真意
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 武豊命名「5爺」に激震走るナンバー3の卒業…有馬記念でメジロマックイーンを撃破、迫られる「欠員補充」の最有力候補とは
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- C.スミヨン騎手「サンデーが拒否」原因はC.ルメール騎手? ドバイターフ(G1)リアルスティール「鞍上ドタバタ劇」の裏事情
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……