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アスクビクターモアVSタイトルホルダー「直接対決」はあのレース!? 主役不在の菊花賞(G1)を制した2頭の驚くべき共通点

アスクビクターモアVSタイトルホルダー「直接対決」はあのレース!? 主役不在の菊花賞(G1)を制した2頭の驚くべき共通点の画像1
アスクビクターモア

「一戦一戦、力をつけているし、この先も楽しみです」

 23日、阪神競馬場で行われた3歳牡馬クラシックの最終戦・菊花賞(G1)は、アスクビクターモア(牡3歳、美浦・田村康仁厩舎)の優勝で幕を閉じた。

 皐月賞(G1)を勝ったジオグリフ、2着馬のイクイノックスが今週末の天皇賞・秋(G1)へ回り、日本ダービー(G1)を制したドウデュースは凱旋門賞(G1)を戦った。今年の菊花賞は65年ぶりとなる春二冠の連対馬が不在という中で行われたが、勝ったのはダービー3着馬だった。

 昔から菊花賞は「強い馬が勝つ」と言われてきたレース。過去にもキタサンブラックやビワハヤヒデ、メジロマックイーンといった名馬が、ここで初G1を飾って覇権を握る足掛かりとしている。

 だが、今年は春二冠の勝ち馬が不在だっただけに、今回の勝利でアスクビクターモアが世代の頂点に立ったかどうかは、現時点ではわからない。

 ただ、昨年の菊花賞も皐月賞馬とダービー馬が不在の中で行われた。

 昨年は皐月賞馬のエフフォーリアが天皇賞・秋を選択し、ダービー馬のシャフリヤールがジャパンC(G1)に進むなど、今年と同じようにクラシックホースが不在の中で迎えた菊花賞だった。

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タイトルホルダー 撮影:Ruriko.I

 必然的に低レベル化が懸念されたが、そこで新たな主役となったのがタイトルホルダーだ。その後の活躍は知っての通り。脇役から主役へ――。今年の天皇賞・春(G1)と宝塚記念(G1)を制し、現時点では年度代表馬に最も近い存在となっている。

2頭には驚くべき共通点が…

 実は、そんなタイトルホルダーとアスクビクターモアは、ここまで実に似通った道程を歩んでいる。

 春の弥生賞ディープインパクト記念(G2)で重賞初制覇を飾り、本番の皐月賞・日本ダービーでは善戦しながら頂点にはあと一歩届かず。“脇役”のまま秋を迎えたはずが、主役たちが他のレースに流れたため実績No.1として菊花賞を迎えることに。

 前哨戦のセントライト記念(G2)で敗れたため、菊花賞では1番人気を他馬に譲ってしまったものの、前評判を覆して見事初G1制覇。夏の上がり馬たちの挑戦を跳ね返し、春のクラシックの威厳を守る勝利を飾った。

 まるで1頭の馬のストーリーのようだが、これらはすべてタイトルホルダーとアスクビクターモアの両頭に当てはまる。

 菊花賞では5馬身差で圧勝したタイトルホルダーに対して、アスクビクターモアはハナ差と大きな差がついたが、後者はレコードを更新するハイレベルなレース。お互いに好位から長くいい脚を使うタイプで、ハナに立つ競馬でも実績があるため、2頭を重ねているファンは少なくない。

 アスクビクターモアが今後、タイトルホルダーのように時代の覇権を握る歴史的名馬に成長することを期待する声も日に日に大きくなっており、一部のファンの間では早くも直接対決を熱望する声も上がっている。

 なお、アスクビクターモアの次走については体調次第としながらも、廣崎利洋オーナーから「中山が一番得意ですから」と年末の有馬記念(G1)を示唆するコメントが報じられている。

 その一方で、日本を代表して凱旋門賞を戦ったタイトルホルダーもまた、復帰戦として有馬記念が予定されているようだ。

 果たして、年末のグランプリで菊花賞馬対決は実現するのだろうか。非常に似通ったストーリーを歩んできた2頭が、いよいよ激突するかもしれない。

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