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武豊「正直寂しい」2年連続不参戦…天皇賞・秋の裏で素質馬と昨年のリベンジへ

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武豊騎手

 シャフリヤールとジャックドールらの古馬勢に加え、3歳馬イクイノックス、ジオグリフ、ダノンベルーガが参戦する今年の天皇賞・秋(G1)。27日には出馬表とともに枠順が発表された。

 騎手に目をやると、全国リーディング首位を走る川田将雅騎手(ダノンベルーガ)、昨年まで5年連続でリーディングを獲得したC.ルメール騎手(イクイノックス)がそれぞれ有力馬に騎乗予定。他にはM.デムーロ騎手(ユーバーレーベン)と短期免許で来日する弟のC.デムーロ騎手(シャフリヤール)も名を連ねている。

 一方で、出馬表になかったのがあのレジェンドの名前だ。

 JRA通算4380勝を誇る競馬界のスーパースター、武豊騎手である。天皇賞・秋といえば、デビュー3年目の1989年にスーパークリークとのコンビで初騎乗初制覇を達成したのを皮切りにエアグルーヴやスペシャルウィーク、ウオッカなどでこれまで6勝を挙げている得意なレースだ。

 ところが、昨年は騎乗馬がいなかったため、連続騎乗は32年でストップ。そして今年もまさかの騎乗馬なしで、2年連続不参戦という“珍事”に見舞われた。

 昨年は裏開催の阪神で騎乗していた武騎手。有力2歳馬のホープインザダークのデビュー戦に騎乗するためともいわれた。同馬は1番人気を裏切り11着に敗れると、その後も苦戦が続き、今夏に中央登録を抹消されている。

 また、昨年のメイン・カシオペアS(L)では6億円馬のアドマイヤビルゴに騎乗。こちらも1番人気に推されたが3着に敗れ、天皇賞・秋“回避”は裏目に出る形となってしまった。

「実は昨年の武騎手は天皇賞・秋にお手馬がいなかったわけではなく、自身の意向次第では33年連続騎乗も叶っていたと言われています。ただ、それ以上にホープインザダークやアドマイヤビルゴに魅力を感じていたのかもしれません。

一転、今年は主戦を務める馬が天皇賞・秋に出走予定がなく……。本人も公式サイトの日記(10月26日付)に『参戦できないことについては正直寂しい気持ちはあります』と率直な思いを綴っています。ただ、昨年に続き今年も裏開催の阪神で有力馬を確保しているので、大暴れにも期待できそうですよ」(競馬誌ライター)

天皇賞・秋の裏で素質馬と昨年のリベンジへ

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アドマイヤビルゴ

 その筆頭が日曜メインのカシオペアSで昨年に続きコンビを組むアドマイヤビルゴ(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。同レースには、プログノーシスという素質馬も出走するが、実績ではアドマイヤビルゴも負けておらず、1年越しのリベンジも懸かっている。

 また、2つ前の9R・武田尾特別(2勝クラス)でコンビを組むのがプリンシパルS(L)以来の実戦となるドーブネ(牡3歳、栗東・武幸四郎厩舎)だ。ご存じ『ウマ娘』オーナーの藤田晋氏が馬主1年目に5億円超で競り落としたディープインパクト産駒で、昨年はデビュー2連勝を飾った逸材。3戦目に朝日杯FS(G1)に出走したが、そこからは3連敗中である。今回は休み明けとなるが、自己条件戦なら約1年ぶりの勝利は十分射程に入っているだろう。

 裏開催の阪神だが、新馬戦で将来有望な2歳馬への騎乗予定もあり、固め打ちもあるかもしれない。武騎手の姿を天皇賞・秋で見られないのは寂しい限りだが、レジェンドの発奮に期待したい。

中川大河

中川大河

競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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