
藤田伸二氏「有馬記念でも本命にするかな」参戦なら狙いたいとアノ馬を絶賛
13日に行われたエリザベス女王杯(G1)は、C.デムーロ騎手の4番人気ジェラルディーナ(牝4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)が勝利。上位人気3頭が馬群に沈み、5番人気ウインマリリンと12番人気ライラックが2着同着に入る波乱の決着となった。
オールカマー(G2)に続く連勝で新女王の座に就いたジェラルディーナは、ご存じ三冠牝馬ジェンティルドンナの仔だ。3歳時から大活躍した母のようにはいかなかったが、3歳夏から秋にかけて自己条件を3連勝。古馬になってからは強豪牡馬と相まみえながら徐々に力をつけた4歳秋に本格化を遂げた。
そのジェラルディーナをエリザベス女王杯で高く評価していた一人が、JRA通算1918勝を誇る元騎手の藤田伸二氏だ。
レース3日前の時点で藤田氏は自身のTwitterに「エリザベス女王杯… 難しくね???」とツイート。難解な一戦に頭を悩ませている様子だったが、最終的にジェラルディーナの前走の走りを思い出して本命視することを決めたという。
参戦なら狙いたいとアノ馬を絶賛
14日夜に自身のYouTube『藤田伸二チャンネル』でエリザベス女王杯を回顧した藤田氏。馬券の方は2着同着のライラックを軽視していたため、的中とはならなかったようだが、本命馬の勝利に言及した場面では、「ジェラルディーナがオールカマーを勝った時の武史の騎乗を褒めていたのを覚えてくれてるかな」と視聴者に問いかけ、自身が推した理由を明かした。
「思い起こせばオールカマーで騎乗したのはテン乗りの横山武史騎手でした。スプリンターズS(G1)を回顧した時の動画だったと思いますが、確かに藤田氏はこのレースで見せた横山武騎手の騎乗をべた褒めしていましたね。
このレースはインを通った各馬が上位を占めましたが、4コーナーで横山武騎手が見せた前の馬との距離の取り方が絶妙だったとコメントしていました。このとき鞍上の手綱さばきに見事応えたジェラルディーナを『この馬強いんだな』としっかり記憶していたようです」(競馬誌ライター)
藤田氏はジェラルディーナの勝因の一つとして、テン乗りだったC.デムーロ騎手のコース取りも挙げている。
「内から2~3頭分の一番(馬場が)悪いところを通らずに、かつコースロスもそれほどなく上手に回ってきた」
藤田氏は、大外18番枠を味方につけたC.デムーロ騎手のコース取りを勝因の一つに挙げたが、同時に落ち着き払った騎乗ができた理由として、「多分クリスチャンも前走の武史の騎乗を見ていたからあの枠(18番枠)でも自信を持っていた」「それが一番の勝因だと思うな」とも語った。
藤田氏の話をまとめるとジェラルディーナは、オールカマー、エリザベス女王杯ともに鞍上の好判断がまんまと嵌り、実力以上のパフォーマンスを見せたという見方もできる。しかし、それにしっかり応えたのは、ジェラルディーナ自身の成長があってこそという見解なのだろう。
生配信の最後には「今回の(ジェラルディーナの)競馬を見たら、有馬記念(G1)に出てきても、もしかしたら本命にするかな」とも発言。同馬の次走は未定だが、母も制した暮れのグランプリに出てくるようなら、藤田氏の言葉を覚えておいて損はないはずだ。
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