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「調教師」福永祐一の適性に太鼓判、リメイク勝利を安藤勝己氏が絶賛のワケ

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「調教師」福永祐一の適性に太鼓判、リメイク勝利を安藤勝己氏が絶賛のワケの画像1
リメイク 撮影:Ruriko.I

 香港国際競走と阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)が同日に行われた先週末の11日、調教師試験に合格した福永祐一騎手は、裏開催となる中山競馬場で騎乗していた。

 この日のメインレースはダートのスプリント重賞・カペラS(G3)。コンビを組んだリメイク(牡3、栗東・新谷功一厩舎)を好騎乗で勝利へ導き、自身もJRA重賞通算160勝目を飾った。

 前半600mのラップが芝G1のスプリンターズSを上回ることも珍しくない中山のダート1200m戦に快速馬が多数集結したこのレース。ハナを奪ったハコダテブショウ目掛けて次々にライバルが競りかける展開となり、表示された前半のラップも32秒2。戦前に予想された通りの激流となった。

 前を意識した騎手が多かった中、これまで好位から抜け出していたリメイクを慌てず騒がずの後方待機で脚を溜めた福永騎手の冷静な手綱捌きも光る。ゴール前の急坂で脚の鈍った先行勢を尻目に1頭だけ次元の違う末脚であっという間に抜き去ってしまった。

 4馬身の差をつけた2着リュウノユキナが、ダートの短距離でトップクラスの実力馬ということを考えると、G1制覇も視野に入る好内容だったといえる。ゴールを待たずにガッツポーズが出たほどの快勝に、鞍上の福永騎手も好感触を掴んだはずだ。

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福永祐一騎手 撮影:Ruriko.I

「乗れるのは2月一杯なので、今日のような走りをされると乗っていて名残惜しい」

 会心の勝利をそう振り返った福永騎手だが、「今日は流れが速くなると思っていて、こういう形で競馬をしたいと考えていました」「3コーナー過ぎから進出して最後は外に出すというプラン通りの競馬ができました」という騎手目線の言葉もあったが、調教師転身にも納得させられるものも含まれていた。

「今でこそどんな競馬もできますが、最初からそうだったわけではありません。牧場と厩舎で連携し、一戦一戦いい形で成長してきてくれて、ペースに合わせてどんな競馬でもできる馬になったと思います」

 ただの乗り役としてだけではなく、厩舎と一緒にお手馬を育てていくスタイルが、第二の人生を決断する後押しになったのだろう。

安藤勝己氏「調教師」福永祐一の適性に太鼓判

 そして、この日の福永騎手の姿に改めて適性を感じていたのが、元JRA騎手の安藤勝己氏だ。

 安藤氏は自身のTwitterにて「リメイク。ユーイチはG1も依頼あったろうに、勝てる重賞を見極めとるあたりが調教師の先生向き。自ら合格と勝利で祝う、最高の誕生日ウィークやね」と絶賛、トップジョッキーの多くがG1の華やかな舞台での騎乗を望む中で、福永騎手が勝ち負けの期待が大きい裏開催のレースを選んだ姿勢を支持した。12月9日に46歳の誕生日を迎えた福永騎手にとっても、笑顔の絶えない1日だったに違いない。

 そんな福永騎手が今週末の朝日杯フューチュリティS(G1)で騎乗を予定しているパートナーは、ティニア(牡2、栗東・池江泰寿厩舎)だ。裏開催に重賞のないこの日は、おそらくここに全力投球。下馬評では人気薄になりそうだが、まだ力関係のはっきりしていない2歳馬同士の戦いなら何があっても不思議ではない。

 先週の阪神JFにしても、勝ち馬こそ1番人気だったが、2~5着馬はすべてが二ケタ台の人気薄だったようにチャンスは十分。朝日杯FSは福永騎手が得意とする阪神マイルが舞台となるだけに、一発を期待したいところだ。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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