
「種牡馬リーディング」争いは大本命ロードカナロアが一歩リード!ドゥラメンテとの一騎打ち濃厚も、間に割って入るとすればこの2頭
JRAの2歳戦が始まって1か月半が経過した。先週末までに70頭が勝ち名乗りを上げたが、その中にディープインパクト産駒はもちろんゼロ。現3歳が最終世代のため、現役で走るディープインパクト産駒は今後減る一方となる。2012年から続く種牡馬リーディング首位の座も11年でストップすることになるだろう。
そんな大種牡馬ディープインパクトに代わって、リーディング首位を走っているのはロードカナロアである。
今年は7歳馬のファストフォースが高松宮記念(G1)を制するなど、産駒は重賞を5勝しているが、目立つのは出走数の多さ。ここまで1028回という圧倒的な数字を誇り、合計23億円以上の賞金を稼ぎ出している。
【JRA種牡馬リーディング(獲得賞金)、7月16日終了時点】
1位 ロードカナロア/23億7572.2万円
2位 ドゥラメンテ/20億423.1万円
3位 ディープインパクト/19億6169.9万円
4位 キズナ/19億916.8万円
5位 ハーツクライ/15億9758.2万円
数年前までディープインパクトが2位にほぼダブルスコアの大差をつけていた状況と比べると、今年はかなりの混戦模様といえるだろう。
特に2位から4位までは、1億円以内の僅差。逆に2位に3億円以上の差をつけているロードカナロアが一歩リードしている状況なのは間違いない。
ただし自身がそうだったようにロードカナロアの産駒は短距離馬が多いため、ジャパンC(G1)や有馬記念(G1)といった高額賞金レースに出走する確率は極めて低い。
そうなると2位のドゥラメンテにも逆転の目が出てくるだろう。
間に割って入るとすればこの2頭
出走数はロードカナロアの7割弱程度(676回)しかないが、高額賞金を狙える馬は少なくない。
代表格は春に二冠牝馬に輝いたリバティアイランドで、桜花賞(G1)とオークス(G1)だけで3億円以上を稼ぎ出した。他にもシャンパンカラーがNHKマイルC(G1)を制覇し、スターズオンアースも大阪杯(G1)とヴィクトリアマイル(G1)で連続好走。これら3頭の活躍とともにG1・3勝の実績馬タイトルホルダーが秋に完全復活を果たすようなら、一気にロードカナロアを“差し切る”可能性が浮上する。
「いずれにしても今年の種牡馬リーディング争いは数的優位を誇るロードカナロアと少数精鋭ながら一発を秘めるドゥラメンテの“二強”ムード。争いは終盤までもつれることになりそうです。ただし、その間隙を突く大穴候補もいます。それがキタサンブラックとディープインパクトです」(競馬誌ライター)
キタサンブラックはまだ3年目の産駒が今夏デビューしたばかりでドゥラメンテ以上に少数精鋭。ここまでの出走数はロードカナロアの3分の1ほど(345回)しかないが、14億4039.3万円を稼ぎ、リーディング7位につけている。
現時点でロードカナロアとは9億円の差があるが、仮にイクイノックスがジャパンCと有馬記念、ソールオリエンスが菊花賞(G1)を勝てば、それだけで12億円の上積みとなる。2~3歳世代から更なる有望株が登場するようなら、“直線一気”の可能性は十分あるだろう。
そして、最後に一縷の望みをかけてディープインパクトが逆転劇を演じる可能性も残しておきたい。冒頭に述べた通り、今後その産駒数は減少していくことになるが、春の盾を制したジャスティンパレスや、プログノーシス、サリエラあたりがそろって活躍すれば、終盤まで首位争いに加わっていても不思議ではない。
いずれにしても今年の種牡馬リーディング争いは一筋縄ではいかないはず。有馬記念での決着、いやホープフルS(G1)での決着まであるかもしれない。
PICK UP
Ranking
5:30更新「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
宝塚記念(G1)団野大成「謎降板」に関西若手のエースが関係!? 武豊の不可解な登場と突然のフリー発表…関係者を激怒させた「素行不良」の舞台裏
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 未勝利ルーキーが「深刻理由」で乗鞍激減!?度重なる失態に師匠からはお灸、エージェントも契約解除の大ピンチ
- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- 【阪神C(G2)展望】武豊“マジック”でナムラクレア、ママコチャを破った重賞馬が待望の復帰戦! 短距離界の有馬記念に豪華メンバーが集結
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 天才の息子・福永祐一は何故「天才」と呼ばれないのか? 「漁夫の利」に集約されたシュヴァルグランでの「決意」に落胆