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福永祐一も評価する穴騎手に再浮上のチャンス…存在感発揮の裏に大物エージェント?

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福永祐一調教師 撮影:Ruriko.I
福永祐一調教師 撮影:Ruriko.I

 幸英明騎手の騎乗した1番人気エイシンワンドが快勝した小倉2歳S(G3)。3着に2番人気アーリントンロウ、4着に3番人気レイピアが入ったように上位人気に推された馬が好走した。

 しかし、2着に食い込んで穴をあけた8番人気クラスペディアの激走を読めなかったファンも多かったのではないか。

 本馬はデビュー戦で逃げてエイシンワンドから1馬身1/4差の2着。前走は主張してハナに立ったが、小倉2歳Sでは好発を決めながらも先行争いを尻目に4番手から追走。最後の直線は外から差す格好で追い上げ、先に抜け出したエイシンワンドには届かなかったものの、長くいい脚を使って3/4馬身差まで詰め寄った。

福永祐一も評価する穴騎手に再浮上のチャンス

「デビュー戦同様、前に行ってどこまで粘れるかと思っていましたから、直線で中団まで下がっていたのを見て諦めていました。ところが勝ち馬を上回る上がりで突っ込んできたのだから驚きました。小崎綾也騎手もポジションにはこだわっていなかったようですが、結果的に馬のリズムを優先した好騎乗でした」(競馬記者)

 逃げて好走した馬に乗るからには、もう一度同じ乗り方を試したくなるのが心理。ただ本人も「結果的にあの位置になった」と振り返ったように、先入観にとらわれない柔軟さが好結果を導いたのかもしれない。

 今年でデビュー11年目を迎えた小崎騎手は、2018年にアスターペガサスとのコンビで函館2歳S(G3)を優勝。2つ目の重賞タイトルには手が届いていないが、この調子ならそう遠くない将来に勝てる可能性もありそうだ。

「初年度に38勝を挙げ、将来有望な若手のひとりと見られていましたが、大怪我による戦線離脱や長期の海外遠征などで印象が薄くなり、最近はエージェントもつけずにやっていたこともあって騎乗依頼自体が減っていました。転機が訪れたのは、今村聖奈騎手が怪我で長期離脱したことです。それで大物エージェントの小原靖博氏の枠がひとつ空き、そこに入ったことで流れが変わりました。

もちろん、武者修行の成果や本人の努力もありますが、友道康夫厩舎の管理馬で挙げた最近の2勝は小原氏の力が大きいと思います。小原氏と友道師は昔からの付き合いで、小原氏がエージェントを務めていた福永祐一調教師や岩田康誠騎手を主戦に据えていた時期もありましたからね。その関係性から自身が担当するジョッキーを頼みやすいのです」(同)

 また、今回の“今村効果”だけでなく、福永調教師が小崎騎手を買っている点も周囲へのいいアピールになっているという。

 厩舎を開業する際、小崎騎手と小沢大仁騎手に調教を手伝ってくれるよう声を掛けたが、その理由は「競馬に対してとにかく真面目な子」と明快。普段から調教を手伝い、騎乗依頼をもらって結果を出している。そのため、周囲の見方も徐々に変わり始めているようだ。

 ただ、エージェントが担当できる人数には制限があるため、これからも残れるかどうかは分からない。短期免許の外国人騎手が来日した場合や今村騎手が怪我から復帰する際に、またハズレしまう可能性もあるだろう。

 今後の活躍次第で契約延長も期待できるだけに、小崎騎手としても手に入れたチャンスを最大限に生かしたいところだ。

GJ 編集部

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