
未完の大器・アンビシャスが宝塚記念参戦決定! 超大物の予感も、ファンが「軸では買わない」と語る理由

大阪杯(G2)を制し、今後の動向に注目の集まっていたアンビシャスが、次走を夏のグランプリ・宝塚記念とすることがわかった。鞍上は前走と変わらず横山典弘騎手が務める。
デビュー戦から高いポテンシャルを発揮し、3歳時はプリンシパルSを勝利しながらダービーへは行かず、夏のラジオNIKKEI賞で重賞初制覇。秋は毎日王冠6着、天皇賞・秋で5着と、古馬相手でも堂々の走りを見せた。
今年は初戦の中山記念で、昨年の2冠馬ドゥラメンテ相手にクビ差の2着、大阪杯では武豊騎手騎乗のキタサンブラックが作り出したスローペースを読み切り、早めの競馬で差し切り勝ちと、極めて高いパフォーマンスを発揮してきた。昨年のグランプリホース・ゴールドアクターが宝塚記念の出走を回避する中、同馬の参戦は非常にうれしい限りだ。
とはいえ、決して不安がないわけではない。今年2戦において、同世代ですでにG1ホースであるドゥラメンテ、キタサンブラックがアンビシャスより「2キロ」重い斤量で出走していた点は見逃せないだろう。同斤量で出走するG1の舞台でどうなるのか……。大阪杯から1ハロン距離が伸びる距離がどう作用するかも注目である。
中には「今年の年度代表馬はこいつ!」と指名する声すらあるアンビシャス。宝塚記念で現役最強メンバーと戦って勝てば、その可能性も大いに出てくるのは間違いなく、期待が大きいのは間違いない。
しかし、このアンビシャスを宝塚記念において「頭」もしくは「軸」で買おうという声は非常に少ない。ここまで期待され、実力も確かなのにいったいなぜ……。
「鞍上の横山騎手に対する『恐れ』でしょうね。横山騎手は、時に想像を超えるような『神騎乗』をすることで有名で、アンビシャスの大阪杯などは武騎手の思惑を見破り、追い込み一辺倒だった同馬を前に出して勝利ということで、その手腕を改めて見せつけた格好でした。その一方、まるでやる気がないかのごとく後方に”ポツン”と1頭置き去りになり、そのまま見せ場なくゴールしてしまうという、不可解な”お家芸”もある。最近だとフローラSのビッシュが印象的でしたね。天才的であるがゆえに『ムラ』があるということでしょうか。頭で買いづらいというのはわかります(笑)」(競馬記者)
どうやら横山騎手の騎乗が「白黒」つきすぎるのが問題らしい。馬券ファンとしては取捨の難しい存在だが、決して軽視できる馬ではない。今年の宝塚記念は超豪華メンバーが集まるとすでに話題だが、同馬の参戦でますます悩ましいものとなりそうだ。
(文=利坊)
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