【クイーンS(G3)展望】オークス2着馬チェッキーノ&超良血馬ロッテンマイヤーが始動!負けられない古馬陣も豪華メンバーが集結
トゥザヴィクトリーが参戦し注目を集めた2000年以降、今ではすっかり夏の牝馬限定戦というイメージが定着した今週末のクイーンS(G3)。牝馬限定戦としては珍しい別定戦ということもあって有力牝馬の参戦も珍しくはないが、今年は特に面白いメンバーが集まった。
最大の注目は、やはりオークス(G1)2着馬チェッキーノ(牝3歳、美浦・藤沢厩舎)がここを始動戦に選んだことだろう。
10月に開催される牝馬クラシック最後の一冠・秋華賞(G1)と間隔的にも良いため、3歳の有力牝馬が秋に向けてここから一足早い始動を迎えることは珍しくはないが、「チェッキーノ級」の出走となれば、2012年のアイムユアーズ以来といえる。
ちなみにアイムユアーズはフィリーズレビュー(G2)の勝ち馬で、阪神JF(G1)の2着馬。3歳牝馬として挑んだ2012年には、このレースを制している。
他にも札幌2歳S(G3)2着で、阪神JFの4着馬だったアヴェンチュラ、2月のクイーンC(G3)の勝ち馬アプリコットフィズ、チューリップ賞(G3)の勝ち馬オースミハルカが3歳でここを制しており、言い換えれば重賞級の3歳牝馬であれば十分に古馬と渡り合えるということだ。
したがってフローラS(G2)を3馬身差で圧勝し、オークスでもクビ差の2着だったチェッキーノは、これらの馬よりもさらにもう一段高い実績を持つ存在なだけに、ここは負けられないところだ。
そんなチェッキーノの独壇場に”待った”をかけたい同世代がロッテンマイヤー(牝3歳、栗東・池添学厩舎)だ。
この春は忘れな草賞(OP)を完勝してオークスへ進んだが、力及ばず13着大敗。初のG1挑戦だったことはもちろん、クロフネ産駒に2400mは少し長かったのかもしれない。だが、キャリア僅か4戦だったことを考えれば伸びしろは十分。ここでも巻き返しが期待できるはずだ。
そして何よりもロッテンマイヤーが大きな期待を背負っているのは、彼女が名牝ビワハイジを祖母に持つ、ブエナビスタの姪だからに他ならない。一族からは「最低でも重賞勝ち」と述べても過言ではないくらい高いアベレージで活躍馬が出ている。本馬もここを勝って、牝馬クラシック戦線に再び大きく名乗りを上げたいところだ。
例年ならば「3歳牝馬のワン・ツーまである」と述べたいところだが、今年は迎え撃つ古馬陣もなかなか骨太なメンバーが集まっている。大将格はマーメイドS(G3)を勝って勢いに乗るリラヴァティ(牝5歳、栗東・石坂厩舎)だ。
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