「競馬愛」が溢れすぎ! 秋葉原オタクカルチャーの代表選手・桃井はるこが競馬の魅力を語り尽くす!(前編)
桃井:コパノリッキーの馬券を買っていた人だけが「あいつが勝つ」と信じていた。他の人が評価していなくて人気がなくても、自分だけが信じていたものが勝ったときに「ご褒美」がある。これは競馬ならではの素晴らしいシステムだなと思いましたね。
私はずっとオタクだと公言して活動しているのですが、最近のオタク文化ってかつての形と大きく変化したように感じているんです。私の学生時代、「オタク」というのは人目をはばかりながら、誰も知らないようなモノ、世の中の人たちには評価されていないけれど、とにかく自分が「好き」なものを掘り下げていくことだったように思います。
ですが最近は、すでに人気のあるコンテンツに「乗っかる」という形が主流になっているような……。しかも、人気になるコンテンツのサイクルがものすごく速い。例えばアニメだと放送が終了するとすぐに「オワコン」扱いされたりとか。自分が好きだったらそれでいいという考えを持つ人が少なくなっているように感じるんですよね
でも、競馬は人気があればあるほど、オッズは1.1倍とか低くなるじゃないですか。だからこそ、みんなは仮に不人気な馬でも自分が「イイ」と感じるモノを見つけようとする、このことが私にとってはすごく魅力的だったんです。現に行って、大穴の馬が勝ったときのどよめく雰囲気はたまらないですね。しかも、その馬の馬券を自分が買っていたとしたら、その時の高揚感は想像を超えるに違いないです。
――入り口はオルフェーヴルで、本格的にハマったのはフェブラリーステークスから、というわけですね。凝り性のオタク気質と競馬の性質が合致したのかもしれません。ところで、最近では地方競馬観戦もされるほどにハマっているとか。女性の競馬ファンも多くなってきていますが、やはり観戦に行くとなると中央競馬がほとんどだと思います。なぜ地方競馬を?
桃井:私はよく土日にライブを行っているので、日程の都合上中央競馬にはなかなか行くことができないんです。その点、地方競馬は平日でも走っているので見に行きやすいんですよ。あとは、走っている馬も騎手も年齢が幅広いところが面白いなぁと。