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パチンコ「激アマ確率×大当り3回」マシンも…実力派メーカーの名機を振り返る

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 豊丸の人気シリーズ『コマコマ倶楽部』に最新作が登場。本機では、なんと演歌界の大御所・坂本冬美とのタイアップを果たしている。その名も『Pコマコマ倶楽部with坂本冬美』。

 坂本冬美といえば、「夜桜お七」など演歌の枠にとらわれない楽曲も多く、2020年にはサザンオールスターズの桑田佳祐が提供した「ブッダのように私は死んだ」というポップスもリリースされている。

 このようなキャラクターは豊丸というメーカーに非常にマッチし、その意味でも楽しみな機種であるが、『コマコマ倶楽部』という伝統のあるシリーズ機にセットすることでその力の入れようも伺い知れる。

 現金機の『コマコマ倶楽部2』と続く2回ループ機の『CRコマコマ倶楽部3』が大ヒットし名を馳せた。『ピカイチ天国』『ドラドラ天国』と並ぶ、平成初期の豊丸を代表する機種である。

『ピカイチ天国』は豊丸初となる液晶搭載マシンで、花札をモチーフにした機種。このあたりは多分に『麻雀物語』の影響を受けた印象だが、最大の特徴はリーチの期待度を可視化した「運の強さメーター」。

 これはリーチが発生するとデジタル上部にメーターが表示され、徐々に数値が上がっていくもので、その点灯状況に一喜一憂できる演出である。期待度を具体的にプレイヤーに向けて発信するという、当時としては画期的な機能ではないだろうか。

 スペックとしては大当り確率が1/235で、大当り出玉は16ラウンド約2300発。この『ピカイチ天国』は『2』『3』『V』などの兄弟機や『CR真ピカイチ天国』『CRAピカイチ@インターナショナル』といった後継機が登場するシリーズ展開を行っている。

『ドラドラ天国』は3回の大当りセットとなる権利物で人気を博した。人気の秘密は3回権利物にもかかわらず大当り確率が1/281という破格の甘さ。同じくらいに活躍していた『ミルキーバー』や『キューティーバニー』の大当り確率は1/330付近なので、その甘さは群を抜いている。

 こちらは大当り図柄に麻雀牌を採用。字牌でリーチが発生した際は中出目が「ドラ」として表示された図柄が停止しても大当りになる仕掛けが盛り込まれていた。

 また、3回権利終了後に「運だめし」としてサイコロを振る演出が搭載されていた。これは当時の営業形態で主流となっていた「ラッキーナンバー」を抽選するものとして活用されたのである。

『ドラドラ天国』には同じタイトルでデジパチ版の兄弟機が存在したが、のちのシリーズ機『CRツモツモ天国』『CRドラツモ天国』はデジパチで展開された。そして、最近になり電役として17年ぶりにシリーズの復活を果たした。

 クセの強さが表立つ豊丸ではあるが、このように歴史と伝統を重んじるアツいメーカーでもあるのである。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

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