
現役最強マイラー・モーリス、安田記念T・ベリー騎手騎乗に「外国人騎手礼賛」の非難! 陣営の「事情」もあるが、それなら若手に……

次走に安田記念(G1)を予定しているマイルの王者・モーリス。昨年は国内外のマイルG1を3勝して年度代表馬、5日に行われた今年初戦の香港チャンピオンズマイル(G1)でも危なげなく完勝するなど、今や「世界最強マイラー」といっても大げさではない領域にいる同馬だが、安田記念での鞍上が決定したようだ。
今回の乗り役は、オーストラリアから短期免許で訪れた、美浦を拠点とするトミー・ベリー騎手。豪州の若手騎手として昨年から日本を訪れているが、そんな彼が現役最強マイラーのパートナーとして選ばれた。
しかし、ファンの間ではこの決定に対し好意的ではない様子。「日本実績ないやつかよ」「日本人騎手でいい」「戸崎や川田でいいじゃん」と、相変わらずの”外国人騎手礼賛”に苦言を呈する声も多い。もちろん「ベリーは東京うまいからいいのでは」という声もあるが、中には「だったら安田出なくていい。去年勝ったし相手弱いし」「宝塚記念で最強軍団と戦ってくれ」と、可能性のあった宝塚記念参戦にシフトしてほしいという願いもあった。
もともとモーリスは外国人騎手の騎乗が多い馬ではある。前走のチャンピオンズマイルでは「マジシャン」の異名をとる香港No.1騎手・J.モレイラが騎乗し、昨年のマイルCSと香港マイルでは、世界屈指の名手であるR.ムーアが騎乗した。この2人に対しては競馬ファンとしても文句はなかったことだろう。
しかし、今回鞍上に抜擢されたベリー騎手は、日本ではまだ通算10勝と実績に乏しく、重賞制覇も成し遂げていない。もちろん豪州の若手有望株であることは認めるが、それなら日本人騎手に騎乗させてもいいのではないか、という声が出るのも当然。騎乗したことのある川田将雅騎手や戸崎圭太騎手なら、ベリー騎手より上と見ることも十分にできる。この選択を「盲目的な外国人騎手選択」と考えられてしまうのも致し方ない。
ただ、モーリス陣営の橋本助手によれば「(安田記念への)出否は状態次第。五分五分という感じです」とのこと。今年は爪を傷めたことで予定 していたドバイ遠征を見送ったモーリスだったが、それだけに陣営も慎重ということだ。そんな中で、売れっ子の乗り役を確保するのは難しいという事情もあるのだろう。とはいえ、重賞勝利実績のないベリー騎手を抜擢したというのはギャンブルではあるが……。モーリスなら騎手関係なく勝つ自信の表れともいえるか。
競馬ファンとしては、どうせG1実績がないなら国内の若手騎手にチャンスを与えてほしいと願う部分もある。名馬の背中を知ることが成長のきっかけになるのは間違いないだろうし、次世代の国内スター騎手の育成が叫ばれる昨今、こういったスーパーホースに騎乗させる機会をできれば増やしてほしいものだ。
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