サラリーマン勝負師の、パチンコ・スロット漫遊記！！～萌えつきて、真っ白な灰に……～

　これまで「パチンコ・スロット漫遊記」を見て下さっている方であれば、漢・ロベルト竜馬の主戦台が”ミリゴ”を中心としたスロットである旨はご理解頂けていると思う。

　しかし私は元々パチンカーで当然ながら今も現役。『北斗シリーズ』や『海シリーズ』は大好きで、日によっては1日かけて打ち倒す事もある。そんなパチンコの中でも特に目がないのが『萌え系パチンコ』だ。

『一騎当千』『麻雀物語』『Rio』シリーズなどなど、挙げるときりはないが美少女キャラの演出には何とも言えぬ面白さを感じるのだ。例え原作を知らなくとも楽しみながら覚える事ができる点も魅力で、パチンコから好きになったアニメが幾つもある。

　今回は大好きな萌え系パチンコの中でも、特に気に入っている『CRクイーンズブレイド2』での実戦をご紹介したい。

「ＴＡＫＡＯ　HP」より

“萌え”よりも”セクシー”要素が強い台で、今回からはM字開脚が完成するド派手な役モノも搭載と、前作以上に楽しめるデキとなっている。

　機種の特徴は下記の通り。

●大当たり確率…319.6分の1→76.2分の1
●確変突入率…ヘソ:50%/120回転まで
電チュー:100%/120回転まで(ST連チャン率:約79.5%)
●賞玉数…1&3&12
●ラウンド数…4or6or8or12or16R/下アタッカー9C
●大当たり出玉…約440or660or880or1320or1760個
●電サポ回転数…100or120回転

　当たっても確変に入らないこともあるが、STに入れば一撃大量出玉のチャンス。美少女たちのセクシーな姿を楽しみながら出玉を増やせるという素敵な台だ。

　しかし私の中では派手な”ガセ煽り”が強いという印象がある台……赤保留でも大して熱くないリーチに発展する事などよくある事で、正直「シブい！」と思わざるを得ない危険な台と捉えているが、私は”セクシー”要素の強い『クイーンズブレイド2』の魅力に取りつかれてしまった。

　この日は休日だったので、昼過ぎからホールへ。前の日から打ちたいと考えていた『クイーンズブレイド2』をより楽しく打つ為に、萌えパチ仲間であるＩ氏と並んで打つ事にした。

　Ｉ氏はパチンコもスロットも嗜む男なのだが、打つ台は9割方『萌え系』と立ち回りに強い拘りを持っている。そんな彼も絶賛するのが『クイーンズブレイド2』だ。

　ちょうど二人並んで座れる台を発見。あとはハマらずに早く当てて、有意義に本機を楽しめる展開になる事を祈るのみだったのだが……早くも動きが！チャンス到来である！！

　1000円ほど打った時だった。信頼度約48％の【聖なるポーズ】発生。そこから信頼度約48％の【美闘士最終決戦】予告からストーリーリーチへ発展と、誰もがガッツポーズする激アツ演出が登場！

　ここ数日の成績は上々で「ヒキの強さは良いレベルを保っている」と考えていたのだが、どうやら勘違いではない……「今は勝つ流れにある」そう確信できた瞬間だった。

「来た！きた！キタぁ～！」もはや勝利は当然と確信する私。しかし隣に座るＩ氏の反応は冷ややかなもので「俺この前、このパターンを外したよ」と、私を不安にさせる言葉を投げかけてくる。

「いやいや。これは外さんだろう」と返したが、彼のニヤニヤしている顔を見ているうちに一抹の不安がよぎってしまった。確かに期待度は100％ではなく、外す可能性はもちろんある。ましてや相手は派手な”ガセ煽り”が強い印象を拭いきれない『クイーンズブレイド2』……「手放しで喜ぶのは危険かもしれない」そのような考えが生まれてからは不安が上回ってしまった。

「頼む。頼む。頼む！！」呪文のように繰り返したものの、残酷な結末が私を待っていた……。

　誰もがガッツポーズする激アツリーチで仕留める事が出来なかった……あっさりと外してしまったのだ。

　弱い気持ちが悪い流れを生み出す。もちろん私のヒキが弱かっただけ……本機との相性が悪いだけなのだが「やっぱりシブい！」と愚痴をこぼしてしまう。隣に座るＩ氏も「よくある。よくある」と頷いているように、本機で激アツの演出を外す事など我々にとっては日常茶飯事なのだ。

　その後は特に目立った演出もなく、永遠と投資を続けるのみ。打ち始めの際は「可愛い」と思えたキャラクターたちも時間が経つに連れて憎らしく見えてくる。

　ハンドルを握って座っているだけの時間は、苦痛以外の何ものでもない……睡魔と必死に戦いながらハンドルを握る姿は、パチンコを打たない人間からすれば「何が楽しいの？」と思える行動だろう。

　しかし永遠とも思える長い苦痛な時間に、終わりを告げる演出が発生！

「おぉぉぉ～！レインボー来たぁぁぁぁ！！！！」声を張り上げるのも当然だろう。まさかのレインボー演出。言うまでもなくプレミアムである。

　しかし残念ながら声の主は私ではない。ここまで本当に見せ場がなく、私をからかうくらいしか出番のなかったＩ氏である！

　苦痛な時間を過ごしたうっ憤を晴らすかのように大連チャン！「止まらね～。やっぱこの台は最高だわ！！」ご満悦のI氏を横目に、投資を続ける私。

　みるみる積まれていくドル箱とは対照的に、私の財布からは紙幣が飛ぶように消えていく。私の投資した金が全て彼の出玉になっているのではないか……そのような馬鹿な事を考えながら打ち続けた時間は地獄と言っても大袈裟ではないだろう。

　そして終焉。夕方17時を迎えた時には、紙幣が一枚も無くなっていた……ぐうの音も出ないとは正にこの事、完敗である。

　座って早々の『激アツリーチ』を外したのが痛すぎた……あの時点で私の負けは確定していたのだろう。

勝とうが負けようが

　その日は当然の事ながらI氏の金で酒を飲んだ。もう浴びるように飲んでやった。「もう二度とクイーンズブレイドはやらない！！」と怒りをぶつける私。しかし「やっぱりM字開脚は最高だ」「どーしても胸の文字は覗いちゃうよね」「やっぱりナナエルは可愛い」などと話しているうちに、やっぱり打ちたくなる。

　痛い目を見ても懲りない私は異常者と思われるかもしれない。しかし好きなものは好きなのだ。めったに微笑んではくれないが、それ故に微笑んでくれた時の感動は桁違い。”ツンデレ”を好む人間が多いと言われる事にも納得してしまう。

　給料日まではさすがに厳しいが、月末にはあの『究極のツンデレ台』を打ちにホールへ足を伸ばすのだろう。
（協力＝ロベルト竜馬）