
金鯱賞(G2)アルアイン「最上位格」勝利必須の経歴。「中京は合う」陣営の自信も
10日、中京競馬場で金鯱賞(G2、芝2000メートル)が行われる。G1馬5頭が出走するが、その中の1頭アルアイン(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)について検討しよう。2017年の皐月賞(G1、芝2000メートル)を優勝して以来、どのレースでも好走してきたが勝ち切れなかった。しかし、ここは勝利を上げる絶好のチャンスではないのか。
第一の理由は休み明けを苦にしないこと。昨年の始動戦は京都記念(G2、芝2200メートル)。重馬場だったため馬場適性の差でクリンチャーに負けたが、レイデオロに先着して2着を確保。秋初戦のオールカマー(G2、芝2200メートル)ではレイデオロに差されて2着だったがクビ差の僅差。金鯱賞はマイルCS(G1、芝1600メートル)以来のレースだが、休み明けでこそ狙える馬だ。
もう1つはコース適性。中京コースは初めてだがむしろ合いそうだ。中京には下り坂もあれば登り坂もある。下り坂のあるコースは京都のマイルCSで3着だったように、対応できる。登り坂のある中山では皐月賞を勝っている。坂があるのは望むところ。中京コースは4角まで下りで、その後上りになる。このため下りを勢いよく走ってきた差し馬が小回りの4角で外にふくれてしまい、致命傷になることがある。アルアインは先行馬。内ラチを頼りに走ればふくれることはないはず。
池江泰寿調教師は1週前追い切り後「中京の2000メートルはいいと思う」とコメントしている。このコースが前々で決着することが多いからだろう。昨年は3番手のスワーヴリチャードが勝ち、逃げたサトノノブレスが2着に残った。今年の有力馬は差し馬が多い。タニノフランケルがハイペース気味に逃げて縦長の展開を作れば、絶好の2、3番手から直線で先頭に抜け出せる。
中京は今年すでに開催があったため、芝が傷んでいる部分もあると予想される。超高速タイムの出る馬場ではないだろう。天気予報では週中の雨マークも出ている。天皇賞・秋(G1、芝2000メートル)ではキセキの逃げに並ぶことができなかった。前に速すぎる馬がいるとつかまえられない。レイデオロにあっさり交わされたように、鋭い末脚には捕まってしまう。皐月賞レコード保持者ではあるが、現在は多少タイムのかかるタフな馬場が向いているはずだ。
PICK UP
Ranking
17:30更新横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
- 【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 横山典弘「27年ぶり」ドバイ決戦へ。「自分の命と引き換えに僕を守ってくれた」盟友ホクトベガの死で止まった時間…今度こそ無事完走を