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JRA短期スミヨン「本領発揮」新鋭ダイアトニックでも期待大だが「大きすぎる不安」が

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 秋のマイル王決定戦となるマイルCS(G1)。今年も本命不在の混戦が予想されるが、その中に新世代の旗手として殴り込みをかけたいのが、ダイアトニック(牡4歳、栗東・安田隆行厩舎)だ。

 昨年まで勝ち味に遅いタイプとして知られていたが、今年に入って条件戦を2連勝。初重賞挑戦となったダービー卿CT(G3)では4着に終わったものの、勝ち馬のフィアーノロマーノからは0秒2差と存在感を示した。

 そして続く安土城S(L)を勝利すると、マイルCSの前哨戦であるスワンS(G2)へ。C.スミヨン騎手を背に後方で脚をためたダイアトニックは、最後の直線で爆発。上がり最速33秒6の末脚で先に進出していたモズアスコットを捉え、ハナ差で優勝。G1馬たちを抑えて勝利し、優先出走権をゲットしていた。

「前走は外枠を引いたものの、スミヨン騎手は『内側の状態が良くない中で、外へ行けたのが良かった』と、冷静にコースの状態を見極めていたようです。また事前にモズアスコットが差し馬であることを研究していたといい、『そのモズアスコットの後ろになって、差せるのか心配していましたが、よく差してくれました』と相棒をたたえていました。

 前走はダイアトニックの実力もさることながら、スミヨン騎手の高い判断力も勝利の決め手となったように思います。今回もこのコンビは継続しますし、期待できるのではないでしょうか?」(競馬誌ライター)

 スミヨン騎手は久しぶりの日本競馬に戸惑っていたのか、来日後すぐには結果が出ていなかった。だが、先週はラッキーライラックでエリザベス女王杯(G1)を勝つなど、徐々に本領を発揮しつつある。

「1週前追い切りでダイアトニックは栗東・坂路で51秒7、ラスト12秒2を記録。安田隆調教師もいい状態をキープしていると明かし、『相手が強くなる点がどうかですね』と大舞台を見据えていました。

 ただ調子は悪くないようですが、距離延長に対応できるのかが気になります。これまでダイアトニックは11戦6勝をあげていますが、マイルでは1勝のみ。それ以外は1400m戦なんです。ここに挑戦するのだから、陣営としてはマイルでも通用すると考えていると思うのですが……。ダイアトニックにとってここが、今後を占う試金石となりそうですね」(競馬誌ライター)

 ダイアトニックは一線級のマイラーをねじ伏せることができるのだろうか? 遅咲きの1頭に期待したい。

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