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JRA新人騎手5月ほぼ「未勝利」の大苦戦……。新型コロナ“自粛”が原因? 無観客開催終了後に心配の声も

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 2月29日に始まったJRAの無観客開催。引き続き6月いっぱいまでの延長が決定しており、春のG1レースはすべて無観客で開催される。

 中国に端を発し、世界を恐怖に陥れた今回の新型コロナウイルス騒動。JRAで最も影響を受けたのが今年デビューした新人騎手たちではないだろうか。

 今年の新人は美浦所属が3人、栗東所属が1人の計4人。無観客開催が始まった翌日の3月1日にデビューを迎えた。初騎乗から3か月が経過したが、すでに4人全員が勝ち鞍を挙げている。

【2020年新人騎手の勝利数、6月1日現在】
 8勝 泉谷楓真(栗東・本田優厩舎所属)
 2勝 秋山稔樹(美浦・蛯名利弘厩舎所属)
 1勝 原優介(美浦・武井亮厩舎所属)
 1勝 小林脩斗(美浦・奥平雅士厩舎所属)

 すでに8勝を挙げている泉谷騎手を筆頭に4人合わせた勝ち鞍は「12」に上る。昨年デビューした1年先輩(斎藤新騎手、岩田望来騎手など)は、昨年の日本ダービー終了時点で8人が合計35勝を挙げていた。2019年デビュー組に比べると、今年の新人騎手はやや苦戦している印象だ。

 8勝を挙げている泉谷騎手はデビュー戦で1着同着という珍しい記録で騎手キャリアをスタート。3月に6勝を挙げたが、4月は2勝、5月は勝ち鞍なしと成績は右肩下がり。5月は4人合わせても秋山稔騎手の1勝だけに終わった。

 4人が苦戦している理由の一つとして新型コロナウイルスの感染拡大による様々な制限が考えられる。

「騎手にとってレースへの騎乗、平日午前中の調教はもちろん大事ですが、他厩舎を回るなどの営業活動も非常に重要な仕事の一つです。特に新人騎手は、積極的に顔を売らなければ騎乗依頼もなかなかもらえません。しかし今年は新型コロナウイルスの影響があって思ったように厩舎回りができない状況が続きました。それが騎乗馬に現れている可能性も否定できません。

JRAでは『騎手の中で1人でもコロナウイルスの感染者が出れば、競馬開催の中止を検討する可能性がある』という話も出ていて、万が一に備えて、営業活動は自粛せざるを得なかったと思います。デビューしたばかりの騎手にとって顔を売り込むチャンスが限られたことは大きなマイナスだったはずです」(競馬記者)

 営業活動の自粛に加え、今年の新人騎手にはもう一つ心配な面があるという。

「彼らはデビューから無観客での競馬しか経験していません。通常であれば、レース前のファンの大歓声や勝利後の声援はもちろん、不可解な騎乗をした時に飛ばされるヤジなども体で感じ取って、それが精神的な成長につながります。もし7月以降も無観客開催が続けば、いざ通常開催に戻った際に彼らは戸惑いを覚える可能性があります」(同)

 新型コロナウイルスによる自粛、そして無観客という特殊な状況で1年目を迎えた4人の若武者たち。この経験を糧に数年後、大きく飛躍を遂げることを期待したい。

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