JRA「前代未聞」の不祥事は岩田康誠だけじゃない!? 先輩騎手が後輩騎手を木刀で殴打、22年前に起きた「サイレンススズカ超え」の遺恨

24日、阪神6Rで馬場入場後の返し馬の際、他の騎手に対し「粗暴な行為」に及んだとしてJRAは岩田康誠騎手に4月25日から5月8日の騎乗停止処分を下した。
この日、阪神2Rの最終コーナーで前にいた馬が外側へ斜行したため、藤懸貴志騎手が急ブレーキをかける格好となり、後ろにいた岩田康騎手が間一髪で外に進路変更して回避。その際の藤懸騎手の騎乗や裁決室での態度に岩田康騎手が不満を抱いていたことが、伏線となったと報じられている。
岩田康騎手も自身の言動を認め「すみませんでした」と謝罪したものの、現行では「翌週」からの適用が一般的な騎乗停止処分が「翌日」から適用されたことは、本件の事態の深刻さが伝わる内容である。
だが、JRA騎手の不祥事はこれが初めてという訳でもない。詳細については割愛するが、過去にも暴力沙汰や事故などが明るみとなった例も多い。
なかでも競馬界に大きな衝撃を与えたのが、22年前の1999年に各メディアで大きく取り上げられた“木刀事件”だった。
この年の8月19日、後藤浩輝騎手(当時)が美浦トレーニングセンター内にある騎手寮内で、後輩である吉田豊騎手の態度が気に食わないという理由から、木刀を使うなどして一方的に暴行。JRAによる事情聴取の結果、後藤騎手には謹慎と約4ヶ月という長期騎乗停止処分が下される。
しかし、一見沈静化したかに思われたこの遺恨は、水面下で燻り続けていた。
きっかけは、2003年11月2日に東京競馬場で行われた秋の天皇賞(G1)だ。このレースで後藤騎手は2番人気ローエングリンに騎乗。安田記念(G1)では1番人気に支持された実力馬とのコンビで初G1制覇の期待も大きかったパートナーだった。
その一方で、快速を武器とするローエングリンにとって、目の上のこぶといえる存在が逃げ馬のゴーステディである。マイペースの逃げに持ち込みたいローエングリンと後藤騎手のコンビとしては、ハイペースだけは避けたいところ。さらに相手が大敗続きで18頭中15番人気の超人気薄ということを考えれば、勝ち負けを期待されている馬で過度な競り合いは避けるべきというのが大方の見方だった。
レースは好スタートを決めて先頭に立ったローエングリンに対し、外からゴーステディが競り掛けてハナを主張した。
ここまでは誰もが予想した展開だったが、事態は予想外の急展開を見せる。
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