JRA M.デムーロですら”身の危険”を感じていた……リフレイム衝撃デビューも騎乗依頼を断らざるを得なかった事情とは
先週の新潟競馬場で行われた土曜の新馬(芝1600m)で衝撃的なデビューを飾った馬がいた。木幡巧也騎手とのコンビで4番人気に支持されたリフレイム(牝2、美浦・黒岩陽一厩舎)だ。
フルゲートの18頭で行われたレースを7枠15番の外からスタート。道中も鞍上の木幡巧騎手は折り合いに苦労しながらも、600m過ぎには早々と先頭に躍り出た。先頭に立ったことで落ち着くかに見えた。
ところが、リフレイムの”本領発揮”は直線に入ってからだった。
ついには制御不能となり、木幡巧騎手の懸命な努力も虚しく外ラチ側まで”逃避行”。
レースを見ていたファンからは「アイビスサマーダッシュみたい」、「エイシンヒカリ2世誕生」といった声も出たほどの鮮烈な印象を残した。
だが、リフレイムの凄さは単純に癖が強い馬というだけでは終わらない。外に大きく斜行したことで、他馬に比べてかなりの距離のロスがあったはずだ。にもかかわらず2着馬に半馬身の差をつけて勝ち切ったのである。
レース後に木幡巧騎手は「力はすごくあるのですが、今後は相談しながらになると思います」と言葉を濁し、管理する黒岩調教師も「現状大きな課題ですし、喜べる内容ではありませんでした」とコメント。悪癖を見せたことで平地調教再審査の処分が下されたように、手放しでは喜べなかったようだ。
実はリフレイムのデビュー戦は当初は別の騎手とのコンビが予定されていたらしい。
「元々期待されていた馬で当初はM.デムーロ騎手が乗る予定でした。ですが、いざ調教に乗ったら制御不能になったようで、危な過ぎて乗れないと断られたそうです。もしもデムーロ騎手が乗っていたら、あそこまで我慢しなかったかもしれません。場合によっては競走中止しているか、ラチに向かっていった時点で諦めて下馬した可能性もあります」(競馬記者)
記者曰く、木幡巧騎手が諦めずに何とか御そうとしてくれたお陰で、運よく勝利が転がり込んできた印象だったようだ。
「デムーロ騎手も最初に調教に乗ったときからすでに危ないと思っていたみたいですよ。厩舎サイドが馬具を工夫するという事でもう1度調教に乗ったものの、マシになるどころか更に悪化していたため、さすがに身の危険を感じたようです。右回りだとさらに危ないんじゃないかと心配していました」(同記者)
デビュー戦で強烈なインパクトを残しただけに、余計に強さが際立つこととなったリフレイム。
色んな意味でも注目の次走となるが、一歩間違えれば激しい気性は諸刃の剣となるだけに、”更生”した姿で戻って来てくれることを祈りたい。
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