
JRA C.ルメール絶賛『これから大きなところを狙えるかも』G1・7勝の名牝ジェンティルドンナ全妹が惜敗……「単勝1倍台」連敗中の名手の苦悩
19日(土)、中山競馬場のメインレース・レインボーS(3勝クラス)は、柴田大知騎手の7番人気コスモカレンドゥラが優勝。単勝1.9倍の圧倒的1番人気に支持されていたC.ルメール騎手のドナアトラエンテ(牝4、美浦・国枝栄厩舎)は2着に敗れている。
柴田大騎手のコスモカレンドゥラがキレイなスタートから5番手につけると、そのすぐ後ろの外からルメール騎手のドナアトラエンテが続く。4角からルメール騎手が追い出すと、それに呼応するかのように、すぐウチを回る柴田大騎手も位置を上げていった。
最後の直線の坂を迎えたあたりで2頭が抜け出してから、壮烈な競り合いを見せ、ほぼ同時にゴール。だが、ウチにいたコスモカレンドゥラがアタマ差で勝利を収めた。
「コスモカレンドゥラと、ドナアトラエンテはほぼ同じようなルートをたどっていました。ただ、ドナアトラエンテはスタートで若干モタついたので、コスモカレンドゥラの外を走ることになりましたね。それさえなければ、着順は逆転していてもおかしくはなかったと思います」(競馬誌ライター)
道中の位置取りが影響して惜しくも敗れたと考えられるドナアトラエンテとルメール騎手には、SNS上で健闘を称える声が寄せられている。
だが、ルメール騎手の「単勝1倍台の馬」での苦難はもう少し続きそうだ。
「ドナアトラエンテに騎乗した前走でルメール騎手は、2着に2馬身半差を付けて快勝。レース後は『これから大きなところを狙えるかも』と、大舞台を見据えるコメントを残していました。名手にそれほど言わせたドナアトラエンテにとって、ここは『通過点』と考えるファンも多く、これも1倍台の人気を集めた要因のひとつだったのではないでしょうか。
ノーザンファームの手厚いバックアップの元、有力馬に騎乗することが多いルメール騎手にとって単勝1倍台に支持された馬に乗ることは珍しくありません。ただ、だからといって勝てるわけではないのが競馬です。
最近でも、8月の未勝利戦で1.1倍に支持されて2着に終わったカランドゥーラから、今回のドナアトラエンテまで7回連続で、1倍台に支持された馬で勝利を逃していますからね。この数字だけを見てルメール騎手に頼ってしまったがために、歯痒い思いをしたというファンも多そうです」(競馬記者)
名実ともにJRA騎手のトップオブトップであるルメール騎手。だが最近では馬の状態や実績ではなく、『ルメール騎手が乗る』というだけで過剰な人気を集めてしまう傾向もあるようだ。数字に踊らされるのではなく、本当に期待できるのかを様々な情報から見極めることも必要なのだろう。
今回はアタマ差でドナアトラエンテの3連勝を逃し、単勝1倍台に支持された馬での連敗をストップできなかったルメール騎手。だが、全姉にG1・7勝の名牝ジェンティルドンナを持ち、成長著しいドナアトラエンテと、3年連続リーディングのルメール騎手とのコンビが1度の惜敗で人気を落とすことはないはずだ。
次こそ、単勝1倍台に支持されたドナアトラエンテをルメール騎手が勝利にエスコートしてくれるだろう。
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