
JRAグランアレグリア、サリオス……“出世レース”で超豪華「新種牡馬対決」実現! 皐月賞馬の半弟は過剰人気の可能性も?【サウジアラビアRC(G3)展望】
10日(土)には、東京競馬場で2歳重賞のサウジアラビアRC(G3)が行われる。重賞に格上げされてからまだ歴史は浅いが、過去3年の優勝馬はいずれも後にG1を制覇。まさに“出世レース”といえる一戦だ。
2017年の覇者ダノンプレミアムは3連勝で朝日杯FS(G1)を制覇。その後、グランアレグリアとサリオスがこのレースで快勝し、後にG1ホースとなった。
過去3年の優勝馬に共通しているのが、キャリア2戦目でサウジアラビアRCを制したという点。今年、上位人気が予想され、1戦1勝で出走を予定しているのがキングストンボーイ(牡2歳、美浦・藤沢和雄厩舎)だ。
半兄に18年の皐月賞馬エポカドーロを持つキングストンボーイ。8月に行われた札幌での新馬戦(芝1800m)は、6頭立てで単勝オッズ1.2倍の圧倒的人気に支持された。道中は3番手を進むと、直線でナックイルシーブとの競り合いをクビ差制し、新馬勝ちを飾った。しかし、接戦を演じたナックイルシーブはその後、未勝利戦で11着と4着に敗れており、レースレベルには疑問符が投げかけられている。
「叩き合いを制し、勝負根性を見せましたが少頭数でしたし、2着馬はその後、惨敗続き。正直、レースのレベルは高くなかったと思います。約2か月の休養を経て、どこまで成長しているかに注目です」(競馬誌ライター)
父は新種牡馬のドゥラメンテ。産駒の重賞挑戦は、新潟2歳S(G3)のファルヴォーレ(4着)に次いでまだ2頭目だ。皐月賞馬の半弟という血統に加え、C.ルメール騎手が鞍上なら、過剰人気の可能性は否めないが、父に重賞初制覇を贈ることはできるだろうか。
父がモーリスというインフィナイト(牝2歳、栗東・音無秀孝厩舎)も同じく1戦1勝で出世レース制覇を狙う。モーリス産駒もまだ重賞挑戦は1頭のみ(函館2歳Sで5着のカイザーノヴァ)。新種牡馬としてライバル関係にあるドゥラメンテとモーリス。その出世争いにも注目だ。
インフィナイトも8月にデビューしたが、こちらは不良馬場の新潟芝マイルが舞台。フルゲートの18頭立てを2番手から抜け出すセンスある勝ち方を見せた。
半兄のブラックスピネルは、デビュー3戦目に萩S(OP)でスマートオーディンに競り勝つなど、2歳時から実力を発揮。4歳時には、サウジアラビアRCと同じ府中マイルの東京新聞杯(G3)を制覇している。牝馬だが、デビュー戦で490kgという雄大な馬体の持ち主。牡馬相手でも好勝負は必至だろう。
有力馬にもう1頭の新種牡馬産駒がいる。父がリオンディーズというピンクカメハメハ(牡2歳、栗東・森秀行厩舎)だ。7月に函館の新馬戦を快勝した後、札幌2歳S(G3)に臨み、3番人気に推されたが、ブービー13着に敗れた。
鞍上は過去2戦の手綱を取った武豊騎手から三浦皇成騎手に乗り替わる。武騎手は前走の敗因を「向正面で息を入れたかったのですが、早目に来られて厳しくなり、最後は止まりました」と分析。2歳戦としては、ペースが速く、プラス20kgの太目残りも影響したのだろう。
馬体を絞り、マイペースの逃げを打つことができれば、面白い存在だ。新種牡馬3頭の産駒が有力馬として名を連ねるが、この中から父に重賞初制覇をプレゼントする馬は出るだろうか。
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