JRAディープインパクト産駒サトノフォーチュン「悪路に泣いた」良血馬が5馬身差完勝! 本領を発揮した大器が「プチ低迷」サトノ軍団復活のキーマンに名乗り!!
ついに「大器」がその真価を発揮したようだ。
23日(祝・月)の東京2歳未勝利戦(芝2000m)は、サトノフォーチュン(牡2、美浦・国枝栄厩舎)が勝利。2着に5馬身差をつけ、見る者の度肝を抜く走りを見せつけた。
父ディープインパクト、母フォーチュンワード、母父はエクリプス賞最優秀2歳牡馬に輝いたデヒア。半兄にはダート重賞で2勝を挙げたグレイトパール(父キングカメハメハ)がいる。
サトノフォーチュンは三浦皇成騎手を背にしたデビュー戦で、1番人気に支持されるも、重馬場に苦戦して4着。続く2戦目も戦前からの雨が祟って不良馬場での決戦となり、道悪巧者ゴールドシップ産駒のスウィートブルームが勝利をする一方、一瞬の切れ味が信条のディープインパクト産駒であるサトノフォーチュンは11着と大敗を喫した。
そして迎えた3戦目。念願の良馬場で開催されたレースで、サトノフォーチュンは躍動。逃げたマイネルキュリアスを見る形で2番手を進むと、4角から進出を開始して残り400mで先頭へ。そこからはライバルを突き放し、堂々の勝利を飾った。
騎乗した三浦騎手は、前2戦の凡走は馬場が影響していたと敗因を分析したが、「その2戦でゲートが悪かったりとか経験したことが、このパフォーマンスにつながっている」と敗戦も糧になったと語っている。
「サトノフォーチュンは、ようやく本来の持ち味であるきれいなフットワークが活かせる舞台に出走することができましたね。管理する国枝師も『少しずつ良くなっている』と目を細め、『基本的には長いところ』と今後を見据えていましたよ。これからが楽しみな存在がまた1頭登場しました」(競馬誌ライター)
かつては2016年の有馬記念(G1)を制したサトノダイヤモンドを筆頭に、多くのG1馬を抱えていた「サトノ軍団」。今年も菊花賞(G1)3着サトノフラッグ、毎日杯(G1)を勝ち、日本ダービー(G1)で4着に入ったサトノインプレッサなどが大舞台を沸かせた。しかし古馬でもサトノガーネットがエリザベス女王杯(G1)11着、サトノソルタスが大阪杯(G1)10着に終わるなど、G1での勝利は2017年のサトノクラウンが優勝した宝塚記念(G1)以来、遠ざかっている。
それもあり、このサトノフォーチュン、新馬戦を快勝したサトノルーチェ、さらにサフラン賞(2勝クラス)を勝利し、阪神JF(G1)への出走を控えるサトノレイナスなどには、サトノ軍団復権のキーマンになることも期待されている。
再び“サトノ”はG1の舞台で輝くことができるのか。
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