
JRAジャパンC(G1)コントレイル末脚不発は作戦ミス!? 福永祐一「力は発揮できた」が勝負して欲しかったという声も…… 敗因は力負けか距離なのか
29日、東京競馬場で行われた世紀の一戦ジャパンC(G1)では、無敗で三冠を達成したコントレイル、デアリングタクトの2頭がアーモンドアイに挑戦。引退レースとなった最強女王相手に世代交代を狙ったが、2着3着に入るのが精一杯の完敗を喫した。
最強の称号を奪い取るには千載一遇のチャンスだったが、下剋上とはならなかった。結果的に2頭の敗戦は9冠馬に輝いた歴史的名馬の強さをより際立たせることになってしまった。
秋華賞後にジャパンC参戦を表明したデアリングタクト、これに呼応したコントレイル、香港C(G1)と両睨みながら最終的に参戦を決断したアーモンドアイ。それぞれの陣営が意地とプライドを懸けたレースだったといえる。
歴史的な好勝負で特に際立ったのがアーモンドアイとコンビを組んだC.ルメール騎手の好騎乗だ。土日の東京開催で騎乗し、内外の馬場状態や後方からの伸び具合を把握していことも、抜群のスタートを決めたアーモンドアイを迷わずインの好位につけた判断へと繋がったのだろう。
これに対し、真逆の選択をしたのがコントレイル(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)の福永祐一騎手だ。レースでは中団外目9番手の位置からの追走。三強では最も後ろからの競馬。直線に入っても9番手は変わらぬまま、追い出しのタイミングも3頭で最後だった。
終始楽な手応えで後続を待つ余裕も見せたアーモンドアイに対し、コントレイルは内へもたれる苦しさを見せた。何とかデアリングタクトに先着して2着に入ったものの、女王との1馬身1/4の差は完敗だったといえるだろう。
福永騎手は「プレッシャーのないところでリラックスして、良い形で上がっても行けました」と振り返りつつも、「タフな競馬を諦めずに走っていますが、アーモンドアイは強いです。結果は残念ですが、返し馬の感じは良い時と変わりませんでしたし、力は発揮できたと思います」と素直に敗戦を認めている。
その一方、これまで先行抜け出しで結果を出していたコントレイルの位置取りには、様々な意見が出たのも事実だ。ネットの掲示板やSNSでは、「デアリングタクトより後ろとは……」「マイルCSのインディチャンプみたいな乗り方を期待していた」「真っ向勝負して欲しかった」など、結果的に後方待機策で勝利した皐月賞よりも後ろになった直線の位置取りを惜しむ声もあった。
「後ろからの競馬は福永騎手の作戦だったと思います。福永騎手はレース前にコントレイルの瞬発力を評価しているコメントを出していました。自在性のある馬でもありますし、もう一段上のギアを持っているのではないかという期待もあったのでしょう。
アーモンドアイが強過ぎたがために、力負けという結果に終わってしまいました。ですが、ゴール前では脚も残っていなかったですから、真っ向勝負を挑んでいたら2頭の差はさらに開いた恐れもあります。
キセキが大逃げしたことで流れも速くなったため、福永騎手としてはあの位置でイメージ通りだったのかもしれませんね」(競馬記者)
PICK UP
Ranking
5:30更新「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- セイウンハーデスにも襲い掛かった「不治の病」…“奇跡の復活”カネヒキリ以来の伝説に挑む
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 「関東の問題児」がバチバチの叩き合いで痛恨の騎乗停止…被害馬の騎手からもクレーム? 降着の裁決に「迷惑をかけてしまい申し訳ない気持ち」
- 横山典弘「27年ぶり」ドバイ決戦へ。「自分の命と引き換えに僕を守ってくれた」盟友ホクトベガの死で止まった時間…今度こそ無事完走を
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
関連記事
JRAジャパンC(G1)が起こした奇跡!? 馬券購入ミス報告“散見”も、「“偽”コントレイル&デアリングタクト」が好走でまさかの的中報告も?
JRAジャパンC(G1)優勝アーモンドアイ繁殖入りに「最強配合」の夢広がる!注目の初年度はあの馬が最有力も…… 最強牝馬に立ちはだかる苦しい現実
JRAジャパンC(G1)3連複300円超えの「290円」を記録した絶対王者。アーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクト超え「衝撃記録」の裏側
JRAジャパンC(G1)アーモンドアイ圧勝に「ルメール」の執念!? 土日12回に及ぶトライアンドエラーで見つけたVロード…… 福永祐一、松山弘平との違いが浮き彫りに
JRA ジャパンC(G1)アーモンドアイら「3強人気爆発」で珍現象!? 売上、前年比150%も「記念馬券」がメルカリなどで大量流出……