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JRA毎年恒例の新馬戦「除外ラッシュ」は小倉開催で解決せず……。「なぜあの馬が」「なぜあの騎手が」……むしろ状況悪化の可能性も

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 この時期の風物詩とも言える新馬戦の除外ラッシュ。今年も例に漏れず大量発生している。

 先週末に行われた新馬戦の除外状況は以下の通りだ。

16日(土)
中山4R(ダート1800m・牝馬) 2頭
中山6R(芝1600m) 16頭
中京6R(芝2000m) 10頭

17日(日)
中山4R(ダート1800m) 0頭
中京4R(ダート1800m) 0頭
小倉5R(芝1200m) 12頭

 ダートでの除外は少ないものの、芝ではかなりの頭数が除外となっている。これにはJRAの番組編成が大きく影響している。

 厳寒期の開催は芝の育成や痛みの観点から、芝レースの数を減らして、ダートレースが多く行われる。実際に、昨年10月の新馬戦は芝27レースに対して、ダート14レースという内訳だったが、1月は芝14レース、ダート17レースと構成が逆転。そのため、芝を使いたいが、なかなか出走できないという現象が起こってしまうのだ。

「12月くらいから芝の新馬戦や未勝利戦が減る事について改善して欲しいと多くの調教師がJRAに対して要望しているという話を聞きます。今年も芝の新馬戦は除外馬だらけですが、ダート1800mはフルゲート割れも目立ちますからね。

フルゲートになっているレースもあるとはいえ、陣営や馬主が芝はいつ使えるか分からないと業を煮やして使った馬もおり、適性などは度外視している状況です。ファンの方でも何でこの馬が中山の力の要るダートを使っているのだろうと思ったことがあるのではないでしょうか。

ある調教師は『番組編成では芝の生育や痛みを理由にするが、1開催で1、2鞍増やしたとしても今の技術を持ってすれば影響は軽微なはずではないか』と嘆いていましたよ」(競馬記者)

 たしかに30年前のレース映像と比較しても、現在の芝は冬場でも青々としている。これは技術革新の賜物だろう。だが、冬場はダート中心という番組編成に大きな変化は見られていないのが現状である。改善を求める声が上がっても無理はないだろう。

 また、先週から小倉開催が始まったことにより、別の問題が発生しているようだ。

「先週、芝の新馬戦で16頭の除外がありましたが、水曜日の段階では45頭ぐらいの出走予定馬がいましたよ。しかし、第3場の小倉開催が始まり、中山で騎乗する騎手が少なくなったので、そもそも投票ができない状況になったのです。

なので、仕方なくダートの新馬戦に投票したり、初めから未勝利戦を使うなど苦肉の策を取った陣営も多かったようです。こんな状況なので、権利を取る為に障害騎手で投票したり、明らかな急仕上げの馬が出走したりすることが発生しています。これを問題視する声もありますね」(別の記者)

 今週末の新馬戦にはサリオスの半弟エスコーラなどの注目馬が出走を予定しているが、抽選を突破しない限り出走できない状況である。

 暮れの大一番・有馬記念(G1)が終わってファンの熱も冷めている1月を盛り上げるためには、番組編成の見直しも必要なのかもしれない。

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