JRAアカイトリノムスメ「不安材料」は初の右回り!? 桜花賞(G1)史上初「母娘制覇」を後押しするデータが不安を払拭?
11日、阪神競馬場では桜花賞(G1)が行われる。2月のクイーンC(G3)で3連勝を飾ったアカイトリノムスメ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)は、両親合わせてG1・12勝という血統背景も手伝って注目される存在だ。
父はディープインパクト、母は2010年に史上3頭目となる牝馬3冠を達成したアパパネ。その長女が11年の時を経て、レース史上初の母娘制覇を狙う。
管理する国枝栄調教師は、2018年にもアーモンドアイで牝馬3冠を達成。これまで2頭の3冠牝馬を育て上げ、牝馬クラシックの戦い方においては国枝調教師の右に出る者はいないといっても過言ではないだろう。
今年はサトノレイナスとの2頭出し。アカイトリノムスメにとっては、「敵は身内にあり」という状況でもある。しかもサトノレイナスは桜花賞と同コースの阪神JF(G1)でソダシにハナ差2着という実績を持っている。一方のアカイトリノムスメは、阪神1600mコースは未経験。それどころかデビューから4戦すべてで左回りコースを使われており、5戦目にして今回が初めての右回りとなる。
「アカイトリノムスメには今回2つの不安要素が挙げられています。1つが長距離輸送、そしてもう1つが初の右回りという点です。前者に関しては、昨年8月のデビュー戦で約6時間かかるといわれる新潟への輸送を経験しているので、さほど心配はないでしょう。
一方、勝った3戦は全て東京ということもあり、右回りが未経験というのは少し引っ掛かります。実戦では初めてとなる右回りに馬が戸惑ってしまう可能性はゼロではないと思います」(競馬誌ライター)
ただ、国枝調教師は『スポニチ』の取材に対し、「外回りの長い直線なら心配ない」と自信を見せており、あっさりこなしても全く不思議ではない。
過去の桜花賞を振り返っても、左回りしか経験がなかった馬の好走例も少なからずあった。
「かなり昔の話ですが、1988年と89年に2年続けて初右回りの桜花賞で好走した例があります」(同)
88年にはデビューから4戦続けて東京コースしか経験がなかったフリートークという馬が桜花賞に出走し、6番人気ながらアラホウトクの3着に好走。翌89年には東京ダート2戦2勝という戦績で臨んだホクトビーナスが同じく6番人気でシャダイカグラの2着に入っている。
どちらも勝利とはならなかったが、人気以上の激走を見せた。アカイトリノムスメは6日現在『netkeiba.com』の予想オッズで3番人気に推されており、過去の2頭に倣うなら人気を上回る2着以上は確実。史上初の母娘による桜花賞制覇も決して夢物語ではないだろう。
果たしてアカイトリノムスメは阪神でもそのポテンシャルを発揮することはできるのだろうか。
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