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JRA 桜花賞(G1)サトノレイナスにアノ「呪い」再び?国内外G1・6勝「サトノ軍団」に足りないモノとは

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 11日、阪神競馬場では牝馬クラシック第1弾の桜花賞(G1)が行われる。昨年の阪神JF(G1)でソダシと大激戦の末、ハナ差およばず2着に敗れたサトノレイナス(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)が同舞台で雪辱を期す。

 ライバル2頭はともに4か月ぶりの実戦でその成長曲線が問われるが、こと牝馬クラシックの戦い方という面においては、アーモンドアイとアパパネの3冠牝馬2頭を育てた国枝厩舎に一日の長があるだろう。また、鞍上を務めるC.ルメール騎手も桜花賞は6回騎乗して、「2-0-2-2」。勝ったのはアーモンドアイとグランアレグリアでともに桜花賞では2番人気に支持されたというのもサトノレイナスと重なる。

 一方、ソダシを管理する須貝尚介厩舎は牝馬3冠未勝利。鞍上を務める吉田隼人騎手は桜花賞には4度騎乗し、すべて2桁着順という結果に終わっている。

 陣営の牝馬クラシック路線における経験値という面ではサトノレイナスの方が圧倒的に上と見ていいだろう。強いて不安を挙げるとすれば、「牡馬のサトノ」という点ではないだろうか。ご存じの通り、里見治氏が率いる「サトノ軍団」は、10年ほど前から多くの良血馬を高値で次々と競り落とし、多くの有力馬を重賞に送り出している。しかし、なかなかG1には手が届かず、「サトノの呪い」とまで言われた時期もあった。

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 転機が訪れたのは2016年秋。皐月賞と日本ダービーで惜敗していたサトノダイヤモンドが菊花賞を制し、「サトノ軍団」は待望のG1制覇を遂げた。

 この勝利を機に、「サトノ軍団」はそれまでは考えられなかった勢いで快進撃を見せる。その年の12月にはサトノクラウンが香港ヴァーズ(G1)、サトノアレスが朝日杯FS(G1)、そしてサトノダイヤモンドが有馬記念(G1)を制覇。翌年には、サトノアラジンが安田記念(G1)、サトノクラウンが宝塚記念(G1)を制覇し、約8か月の間に国内外のG1を6勝するという離れ業を演じた。

 その後は再び3年以上にわたってG1ではスランプに陥っているが、サトノレイナスを擁する今年の桜花賞はまたとない大チャンス。また、「サトノ軍団」としても次なる呪縛を解いておきたいところだろう。

 とはいえこれまでサトノ冠名の牝馬はG1には縁がない。これまでのべ10頭の牝馬がG1に出走しているが、阪神JFで2着のサトノレイナスが最高着順。それ以外はことごとく着外に沈んでいる。そもそも、上位人気に支持されたのは、前走の阪神JFで2番人気に支持されたサトノレイナスと18年オークスで3番人気だったサトノワルキューレしかいない。

 通算重賞勝利数を比べても牡馬の30勝に対し、牝馬は2勝だけ。所有馬に牡馬が多いことも手伝って、存在感という点でも牡馬が牝馬を圧倒していることは間違いないだろう。

 まだ「呪い」と言われるほどの連敗記録ではないが、サトノ牝馬にとって今回は最大のチャンス。呪いに縛られる前に勝利を挙げることはできるか。

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