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東京優駿(G1)エフフォーリアにまさかの黄色信号!? 3馬身差“圧勝”皐月賞(G1)に隠された“ダービー凡走”の前兆

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エフフォーリア 撮影:Ruriko.I

 30日に東京競馬場で行われる東京優駿日本ダービー(G1)。デビューから無傷の4連勝で皐月賞(G1)を制したエフフォーリア(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)に注目が集まる。

 その前走はダノンザキッドと人気を分け合い、最終的には2番人気でレースを迎えた。好スタートを切り、好位のインで脚を溜めたエフフォーリア。4角では抜群のタイミングで前が開き直線早々と先頭に立った。最後は後続を突き放す強い内容で、2着タイトルホルダーに3馬身差の圧勝でクラシック1冠目を奪取した。

 デビューから走るたびに着差を広げているエフフォーリア。2戦2勝の広い東京コースに替わって、今回はさらにパフォーマンスを上げる可能性は十分。父エピファネイアは菊花賞(G1)とジャパンC(G1)を制し、ダービーでも僅差の2着に好走した。母系にもアドマイヤムーンとヒシアマゾンが近親にいて血統的な裏付けもある。東京2400mはまさに絶好の舞台といえるだろう。

 強いて不安を挙げれば、22歳の鞍上・横山武史騎手にのしかかるプレッシャーか。しかし、皐月賞で見せた堂々の騎乗ぶりを見れば、紛れの少ない東京コースで致命的なミスをすることは考えづらい。

 ただエフフォーリアにとって不安なデータも存在する。「敢えて重箱の隅をつつくとすれば……」という前提である競馬ライターが教えてくれた。

「エフフォーリアはこれまで好位から抜け出す横綱相撲で、一戦ごとに競馬もうまくなっています。500kgを超える雄大な馬体とその筋肉は、同世代の中でもひと際目立ちます。間違いなく現時点で世代最強の馬でしょう。

しかし、前走の皐月賞で陣営が仕上げすぎていたのではないかという疑念を持っています。皐月賞の馬体重は過去最低の504kg。2走前の共同通信杯(G3)からマイナス10kgでした。皐月賞で2番人気だったように、これまでのエフフォーリアの戦いぶりから『皐月賞よりダービー向き』というのが多くの専門家の意見でした。そのため、陣営は皐月賞で100%近くに仕上げていた可能性はあります。それがデビュー以来、最低の馬体重につながったとみています」(競馬誌ライター)

 1986年以降のダービー出走馬を前走の馬体重で見てみると、面白い傾向があった。

 ダービー馬に輝いた35頭のうち実に21頭はダービーの前のレースをマイナス馬体重で走っていた。エフフォーリアにとって前走(皐月賞)がマイナス馬体重だったことはむしろプラスといえるだろう。

 ところが、今年のエフフォーリアのように10kg以上のマイナスだった馬はダービーで苦戦するという正反対の結果が出ている。

 過去35年で42頭が前走馬体重を2桁のマイナスでダービーに出走し、その成績は「2-0-2-38」。勝った2頭というのが、99年のアドマイヤベガと09年のロジユニヴァースである。

 どちらも大幅馬体重減で迎えた皐月賞で1番人気を裏切り大敗。しかし、ダービーではともに2番人気で雪辱を果たしている。そんな2頭には他にも2つの共通点があった。皐月賞ではともに力を出し切れていなかったこと、そしてダービーでは大幅プラス体重だったことだ。アドマイヤベガはプラス10kg、ロジユニヴァースはプラス16kgでダービーに出走。皐月賞で減った馬体をしっかり戻していた。

 その点、エフフォーリアは皐月賞を完勝しており、2頭とは過程が異なる。もし皐月賞にピークの仕上げをもってきていたのなら、これまでで最も短い中5週で臨むダービーは決して簡単なレースにはならないだろう。当日の馬体重がさらに減っているようなら、まさかの凡走があっても驚けない。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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