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JRA三冠トレーナーから信頼される苦労人も大ショック!? 昨年ブレイクも「今年1勝」の逆戻り……最愛パートナーと離れ離れ

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 先月30日、大井競馬場で行われた地方競馬のグランプリ・帝王賞(G1)は、松山弘平騎手騎乗のテーオーケインズが並み居る強豪を差し置いて優勝。待望のG1勝利を冠名と同じ“テーオー賞”で達成した。

 そんななか、レース当日には4年前の帝王賞優勝馬が転厩するという報道が流れた。ケイティブレイブ(牡8歳、美浦・清水英克厩舎)である。

 ケイティブレイブはダートG1を通算3勝している強豪馬である。また、19年3月に腸捻転によって生命の危機に瀕しながら、8か月後に戦線復帰し初戦で勝利を挙げたことから、不屈の馬としても知られている。

 そんなケイティブレイブだが、昨年の帝王賞を最後に長期休養に入っており、多くのファンにとってはその後の情報が全くなかったため、まさに転厩のニュースは寝耳に水であった。

 そして、ケイティブレイブの転厩により、1人の騎手がまたも苦境に立たされた。同馬の主戦だった長岡禎仁騎手である。

 長岡騎手は12年に美浦所属としてデビュー。しかし、落馬負傷による大怪我などが原因で、18年までの7年間で59勝と苦しんでいた。

 そんな状況を打破するため、長岡騎手は19年に栗東へ所属を変更。そこで、出会ったのが当時ケイティブレイブを管理していた杉山晴紀調教師だ。

 長岡騎手は毎朝のように杉山晴厩舎の調教の手伝いをし、それを通じて杉山晴師と信頼関係を築いた。そして、実現したのが昨年のフェブラリーS(G1)におけるケイティブレイブの騎乗だった。

 当時のケイティブレイブは、成績不振の影響で最低人気の評価だった。しかし、普段から同馬の調教に跨り関係を深めていた長岡騎手のエスコートに応えて2着に激走。長岡騎手はG1初騎乗で大仕事をやってのけ、一躍全国にその名を轟かせた。

 ケイティブレイブは次走のかしわ記念(G1)でも、長岡騎手とタッグを組み2着に好走。ケイティブレイブの検索サジェストに「長岡」と表示されるほど、このコンビは競馬ファンを中心に定着していった。

 長岡騎手はこれを機にプチブレイク。勝ち星こそ激増とはならなかったが、昨年の小倉記念(G3)で杉山晴厩舎のアールスターで重賞初勝利を達成した。

 そんな好転しつつある状況で起こった転厩劇。長岡騎手は転厩先の清水英調教師とは関係性が薄い。美浦時代を合わせて、清水英師の管理馬に騎乗したのは通算で10回のみだ。

 もちろん、オーナーから騎乗依頼をもらえば再びコンビを組める。同馬オーナー瀧本和義氏は、フェブラリーSの鞍上に長岡騎手を指名した本人であり、レース後に「騎乗は完璧でした」と長岡騎手を称えていた。

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