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JRA新種牡馬キタサンブラック産駒、有力新馬登場も「切れ不足」披露……現状打破のカギを握るのは「あの馬」の活躍?

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 25日、函館と新潟で行われた芝1800mの新馬戦は、ダイワメジャー産駒のトップキャストと、新種牡馬サトノアラジン産駒のレディバランタインがそれぞれ勝利した。

 一方で、両レースで3番人気に支持されながらも馬券圏外に敗れてしまったのが、新種牡馬キタサンブラック産駒のオディロン(牡2歳、栗東・浜田多実雄厩舎)とメトセラ(牡2歳、栗東・矢作芳人厩舎)だ。

 函館に出走したオディロンは五分のスタートを切ると、すぐに行き足がつき3番手を追走。だが1000mを通過した辺りで、早くも池添謙一騎手の手が激しく動きはじめると徐々に後退……最後は勝ち馬のトップキャストから4秒以上離された6着で入線した。

 一方のメトセラは、やや躓き気味のスタートで、鞍上のM.デムーロ騎手が持っていかれるように2番手を追走。直線で逃げていたレディバランタインに一度は並びかけたものの、最後は突き放されると後続にも差されて5着。完敗といっていい内容だった。

「トップキャストが勝った新馬戦の勝ち時計1分48秒5はレコードにコンマ2秒差で、かなりのスピード決着となりました。オディロンは3コーナー辺りでついて行けなくなってしまいました。

一方でレディバランタインが勝ったレースは、上がり33秒7の瞬発力勝負。上位入線した5頭のうち上がり34秒を切れなかったのはメトセラだけ。完全にキレ負けしてしまった格好です」(競馬記者)

 中でもメトセラはG1を7勝したジェンティルドンナの半弟で、2019年のセレクトセールにて1億7280万円(税込み)で購入されている。キタサンブラック初年度産駒の“真打ち”といっても差し支えがないほどの馬だったが、残念ながら芝の瞬発力勝負で後れを取ってしまった。

 コナブラックが芝で産駒JRA初勝利を挙げているものの、キタサンブラック産駒は今後も芝で苦戦が続くようであれば、ダートに活路を見出すのも一つの手かもしれない。

 キタサンブラック自身はダートへの出走経験はないが、不良馬場でダートのような勝ち時計となった17年の天皇賞・秋(G1)で勝利。また全弟のエブリワンブラックは現在ダートで連勝しており、プチブレイク中だ。

 キタサンブラックの父ブラックタイドも、産駒は芝よりもダートの方が勝率は高い。パワー向きといってもいい血を受け継いでいるキタサンブラックの産駒たちは、決してダート適性が低くはないと思われる。

「今年3月に亡くなった岡田繁幸さんの忘れ形見、キタサンブラック産駒のウンが先月24日、門別で行われたJRA認定スーパーフレッシュチャレンジⅡ競走(ダート1700m)で強い競馬で勝利しています。

ウンは27日に同じく門別ダート1700mで行われるブリーダーズゴールドジュニアカップ(重賞)に出走を予定しており、ここでも強い勝ち方を見せるようであれば、今後デビューするキタサンブラック産駒たちも徐々にダートへとシフトしていく可能性もあるかもしれませんね」(同)

 オグリキャップやテイエムオペラオーなど、血統馬ではないが突然変異的に生まれた名馬は種牡馬として苦戦しがちだ。現役時のイメージとは異なるダートがメインになるかもしれないが、一時代を築いたキタサンブラックには種牡馬としてもファンを沸かせてほしいところだ。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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