
JRA 14年目「苦労人」騎手に忍び寄る福永祐一の “強奪”予告!? コントレイルに挑んだ素質馬で優先されるのは非情采配か人情ドラマか
12日、中京競馬場で行われた9R長久手特別(2勝クラス)は福永祐一騎手が騎乗の1番人気ロバートソンキー(牡4歳、美浦・林徹厩舎)が勝利した。
小雨が降りしきる中で行われた8頭立ての芝2000m戦。4枠4番からスタートしたロバートソンキーは、中団のやや後ろの5番手から追走。1000m通過1分2秒5と少頭数らしいスローペースでレースは進み4コーナーへ。楽な手応えで外から進出すると、直線では上がり3ハロンでメンバー最速の末脚を繰り出し2馬身差の快勝。
昨年の菊花賞(G1)6着という戦績も評価され、トップハンデ57キロを背負ったが、ここでは力が違うと言わんばかりの内容だった。
「とてもいい馬だね。躾がちゃんと行き届いていて、本当に頭のいい子だと感じた。将来有望だよ」
この勝利にテン乗りの福永騎手は“べた褒め”だった。
一方で今回の結果を、複雑な心境で受け止めていると思われるのが、落馬負傷により療養中の伊藤工真騎手だ。これまでロバートソンキーに5戦連続で騎乗していた主戦騎手だけに、出来ることなら自身の手綱で勝利を手に入れたかったことだろう。
伊藤騎手は2008年デビューの14年目。現在までJRA通算116勝を挙げているが、近年は年間一桁勝利数が続いている苦労人だ。騎乗数確保のため、18年からは平地競走だけでなく障害競走にも騎乗するようになった。
そんな伊藤騎手が期待を寄せるロバートソンキーと出会う契機は10年以上前まで遡る。
同騎手が騎手学校で騎手候補生だった頃、ある厩務員過程の生徒と出会う。それが現在ロバートソンキーを管理する林師だった。
二人は研修先の厩舎が同じだったこともあり、親密な仲へ。当時から調教師を目指していた林師は開業したら「(伊藤騎手へ)声をかける」と、騎乗依頼を出すことを約束していた。
また林師の結婚式に参列した際、同師と懇意にしていた保坂和孝オーナーとも知り合った。保坂オーナーは「(当時助手だった林師が)調教師になられた際は、これで勝利を」と、林師のために特製の勝負服を用意。その勝負服を伊藤騎手が着て、お披露目となった。その時、「林厩舎が開業したら、この勝負服を着て、僕の馬に乗ってください」と、言葉をかけたという。
PICK UP
Ranking
11:30更新【高松宮記念(G1)予想】メイケイエールは問答無用で切り!道悪確実な今回も穴馬の台頭があると見て狙い撃ち
武豊「1着に飢えて」JRAから戒告 新馬8馬身差「大楽勝」の大器がクラシック黄信号…ドウデュースらが「見向きもしない」大阪杯の価値【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
「傘マーク」濃厚の高松宮記念(G1)に大波乱の再現サイン!? 人気のナムラクレア、アグリは脱落…「条件一致」の穴馬たちに激走の予感
- 武豊「ドバイWCより厚い壁」で意地の日本馬最先着! コンビ継続で再度の海外挑戦はあるか
- 川田将雅、C.ルメール不在と恵みの雨!鬼の居ぬ間にチャンス到来、「重の鬼」といえる特注ジョッキー
- 【日経賞(G2)予想】道悪不得手と見てアスクビクターモアは切り!二強ムードを打ち砕く道悪と穴馬
- 兄はドバイで「1番人気」に推された大器! 2023年「新種牡馬」の妹が7馬身差圧勝デビュー
- 「低迷」オルフェーヴルがダートで復活!? マルシュロレーヌの米ブリーダーズC制覇に続き、ウシュバテソーロのドバイワールドC(G1)で再び脚光
- 不良馬場を味方に「8馬身差圧勝」タイトルホルダー天皇賞・春当確ランプ!? 強すぎるからこそ募る凱旋門賞制覇への絶望感
- 無念の乗り替わりに「ちょっと待てぃ!」…9年目・鮫島克駿が挑む悲願のG1獲り
関連記事
福永祐一、浜中俊、元JRA安藤勝己も勝ち負けに太鼓判! 武豊でさえ見抜けなかったスプリンターに不気味さ、G1「31連敗」三冠トレーナーに見えた希望の光
JRA「無気力騎乗」藤岡佑介に大ブーイング!? 京成杯AH(G3)2番人気バスラットレオン「作戦通り」のノーステッキ15着大敗に疑問の声
JRA福永祐一「痛恨クビ差」で大器ピクシーナイトに黄色信号!? スプリンターズS「賞金的に勝たないと」セントウルS(G2)2着でトップクラス証明も
JRA 川田将雅「想定したよりも、遥かに良い内容」優しいコメントが逆に……桜花賞馬ハープスターの仔は初戦3着発進も、早くも心配される「あの馬の二の舞」
元JRA藤田伸二氏「ルメールのせいで勝てなかった」10年越しの恨みを発散!? 騎乗停止になるも着順変更なしに不満、凱旋門賞(G1)前哨戦を前に怒りの回顧