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JRA武豊「朗報」と「悲報」に心中複雑!? ヴィヴァン、トゥデイイズザデイ、アドマイヤビルゴがスタンバイ、反撃の秋に立ちはだかった相手は予想以上の難敵揃い
今週の開催は18日~20日の3日間開催。日曜中京ではローズS(G2)、月曜中山ではセントライト記念(G2)が予定されている。3着以内に入った馬に秋華賞(G1)や菊花賞(G1)の優先出走権が与えられる重要なトライアル。ラスト一冠を狙う3歳馬にとって重要な一戦となるだろう。
そして、なかでも特に注目したいのは、武豊騎手が騎乗を予定している3鞍だ。今年3月にはチューリップ賞(G2)をメイケイエール、翌週の中山牝馬S(G3)をランブリングアレーで制するなど、2週連続の重賞勝利もあったものの、その後は連敗続き。気がつけば重賞の勝利騎手インタビューから半年遠ざかっている。
反撃の秋を迎えるためにも、実力馬の揃った3日間開催でG1勝ちの足掛かりとしたいところである。この3日間に勝ち負けを期待できる馬が集まったことは朗報といえる。
土曜中京9R金山特別(2勝クラス)のヴィヴァン(牡3、栗東・池江泰寿厩舎)は、デビュー戦で後のダービー馬シャフリヤールとクビ差の接戦を演じた。骨折により、春のクラシックには間に合わなかったが、先月15日に復帰戦となった小倉の1勝クラス(芝2000m)を4着。道中は勝ち馬を見る形で進んだものの、勝負所でついていけなかったのは、休み明けの影響もあったのではないか。一度使われた上積みの期待できる今回、前進必至だ。
同日メイン・11RケフェウスS(OP)のアドマイヤビルゴ(牡4、栗東・友道康夫厩舎)は、故・近藤利一さんの忘れ形見の6億円馬(税込)。遺言で「豊に乗せてくれ」と頼まれた期待馬も、近2戦は岩田望来騎手とコンビ。再び主戦に戻る今回、重賞からオープンに変わり、相手関係も楽になるだけに結果を残しておきたい。
日曜中京5Rの2歳新馬はトゥデイイズザデイ(牡2、栗東・池江泰寿厩舎)とコンビで挑む。同馬は前述したヴィヴァンの半弟。父もハーツクライからディープインパクトになり、当初の馬名ランスロットから改名されたように、オーナー期待の1頭だ。
ただ、「朗報」ばかりという訳でもなく、「悲報」もある。
「ヴィヴァンの出走する金山特別には、ディヴィーナも出走を予定しています。この馬は武豊騎手とのコンビでローズSに向かうと見られていましたが除外。日曜の木曽川特別(2勝クラス)にも登録して両睨みでしたが、川田将雅騎手とのコンビで2頭が激突することになってしまいました。
また、トゥデイイズザデイが出走する2歳新馬戦には、アリストテレスの半弟ソクラテスがC.ルメール騎手とのコンビで出てきます。頭数こそ7頭ですが、最大の強敵となりそうです」(競馬記者)
武豊騎手としては、自身が騎乗を予定していたディヴィーナには木曽川特別に出て欲しかったところだが、残念ながらライバルとなったことは誤算だったかもしれない。
さらには、秋の始動戦に神戸新聞杯(G2)を予定していたヨーホーレイク(牡3、栗東・友道康夫厩舎)も目の外傷により回避。菊花賞でのコンビが決定しているが、直行で使わざるを得なくなっている。
立ちはだかった相手は難敵揃いだが、まずは目の前のレースで最高の結果を出すのみ。充実のラインアップが揃ったこのチャンスをモノにして、反撃の秋となることに期待したい。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
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