JRA 藤田菜七子「不発」得意の新潟で僅か2勝……頼みの綱コパノキッキングは武豊から「あの騎手」に乗り替わりで苦境に更なる追い討ちか
暑い、熱い競馬が繰り広げられた夏開催も先週末をもって終了。各場のリーディングは札幌・横山武史騎手(20勝)、小倉・松山弘平騎手(21勝)、そして新潟は福永祐一騎手が15勝を挙げてそれぞれ獲得した。
一方、夏の新潟開催でイマイチ振るわなかったのが、現在関東リーディング24位の藤田菜七子騎手だ。
同騎手にとって新潟は、2019年に年間リーディングも獲得している得意の舞台。今夏も7週間フルに参戦し、奮闘が期待されていた。だが、63戦して僅か2勝と不発……。特に1番人気馬への騎乗はゼロ。開催を通して非常に厳しい戦いを強いられることとなった。
「今年は東京オリンピックが行われた影響もあって、小倉開催が一旦休止に。そのため例年であれば小倉をメインに騎乗していた福永騎手、川田将雅騎手、松山騎手らの関西のリーディング上位騎手が新潟競馬に参戦したため、一気に激戦区と化しました。
菜七子騎手が不振に終わった理由、また人気馬に騎乗できなかった背景には、あるいはそういった事情も含まれているのかもしれません」(競馬誌ライター)
そもそも今年の菜七子騎手は今回の新潟開催に限らず、年間を通じて苦戦が続いている。
先述の通り、新潟の年間リーディングを獲得し、自身のキャリアハイでもある43勝を挙げた19年は、夏競馬が終了した時点で27勝。それが今年は同時点で14勝と、勝ち星は約半分にまで減少。2月にはサウジアラビアに遠征したコパノキッキングがW.ビュイック騎手に乗り替わってリヤドダートスプリントを勝つなどの憂き目にもあっている。
そのコパノキッキングは帰国後も菜七子騎手に手綱が戻らず、武豊騎手とのコンビで今月1日のサマーチャンピオン(G3)に出走。2番人気に支持されたが、勝ち馬のラプタスから1秒4と大きく差をつけられた3着と敗退した。
だが同馬は昨年も武豊騎手とのコンビで同レースに出走しており、その後は再び菜七子騎手の元に戻っている。しかし、残念ながらコパノキッキングは次走の東京盃(G2)で、C.ルメール騎手と新コンビを結成することが先日発表された。
「もともと武豊騎手とコンビ続行のプランもあったようですが、同騎手の凱旋門賞(仏G1)参戦が決定。騎乗不可となったことから、同じエージェントでもあるルメール騎手に白羽の矢が立った格好です。
とはいえ、菜七子騎手も今年の成績がもう少し奮ってさえいれば、もしかしたらコパノキッキングの手綱が戻ってきていた可能性もあったかもしれませんね」(同)
コパノキッキングは東京盃の後は、11月に金沢競馬場で行われるJBCスプリント(G1)に3年連続で参戦する予定。そちらの鞍上はまだ明らかにされていないが、実力で同馬の手綱を取り戻すためにも、菜七子騎手の秋競馬での奮闘に期待したいところだ。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
PICK UP
Ranking
5:30更新- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
- 藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着
- 三浦皇成「これはモノが違う」悲願のG1初制覇が目前で霧散…「今後、ダート界を引っ張る馬になってほしい」宿敵レモンポップへ1年越しの挑戦状
- 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも「鞍上未定」の怪…レース当週C.ルメール復帰予定、何かしらのサプライズも?
- 「シャンパンカラーが勝つよ」昨年のNHKマイルCで9番人気の激走を見抜いた“凄腕”が指定したのは、ジャンタルマンタルでもアスコリピチェーノでもないまさかの激走穴馬
- 「信じた俺がアホ」天皇賞・春(G1)大本命テーオーロイヤル優勝も「自信の1点勝負」は空振り…藤田伸二氏が前夜に感じ取っていたドゥレッツァの危険な前兆
- どれだけハズレても我々は「バッターボックス」に立たせてもらえる! 悔いを残したくないからこその大ダメージ…競馬と後悔の実に深い繋がり【徒然なる神のくず競馬トーク】
- 天皇賞・春(G1)テーオーロイヤルだけじゃない! 皐月賞「大逃げ」メイショウタバル、高松宮記念1番人気ルガルなど「個性派の宝庫」三嶋牧場がスゴイ
- 大躍進の「若手騎手」が日本ダービー初騎乗へ!「因縁」川田将雅ジャンタルマンタルはNHKマイルCへ…武豊シュガークンに迫る末脚で優先権獲得
- 日本ダービー馬は運が良いだけ!? 天皇賞・春(G1)J.モレイラ「完璧騎乗」もタスティエーラ惨敗の絶望感…G1「2勝以上」上積みは2007年ウオッカが最後
関連記事
JRA藤田菜七子&野中悠太郎、合わせて「100連敗」間近の苦戦!? 丸山元気も参戦の三つ巴、「兄妹弟子対決」で師匠に久々新馬戦勝利を届けられるか?
JRA 藤田菜七子「新馬戦」で2頭の注目馬がスタンバイ。「活躍馬ズラリ」ノーザンファーム生産の良血馬&セール最高価格「あのオープン馬」全弟
コパノキッキングの武豊起用に藤田菜七子は崖っぷち!? コンビ解消サウジアラビアで勝たれる屈辱も、再結成が濃厚な裏事情
JRA藤田菜七子「2匹目のドジョウ」千直イン強襲も最下位……立役者バカラクイーン登場も、まさかの“とばっちり”を受けたアノ騎手とは
JRA藤田菜七子×ゴールドシップで「1000万馬券」演出!「勝ち馬が強かった」も15番人気2着激走で新潟史上4位の超高配当!