
JRA 川田将雅「絶対負けられない競馬をしました」 で完勝も…… レース後に辛口評価をした理由
2日、中京競馬場で行われた2R・2歳未勝利戦で川田将雅騎手のダンテスヴュー(牡2歳、栗東・友道康夫厩舎)が、2戦目での初勝利を目指し出走した。
ダンテスヴューのデビューは8月15日の新潟芝1800m戦。14頭立てと比較的多頭数で争われたなか、単勝オッズ1.4倍の支持を受けるも2着と惜敗した。直線では上がり3ハロン33秒1のメンバー最速の末脚を発揮するも、逃げる単勝オッズ108.6倍の伏兵ユキノオウジサマに1馬身差届かなかった。
当時の鞍上だった福永祐一騎手は「ポジションが悪くなり過ぎました。これは自分の判断ミスです」と、コメント。決して馬の力が足りなかったわけではないことをアピールしていた。
それから中6週。ダンテスヴューは舞台を中京競馬場に替えて、2戦目へ臨んだ。鞍上には新たに川田騎手を迎えて、新馬戦と同じ単勝1.4倍の圧倒的な支持を受けた。
また、管理する友道師も「初戦は差し届かなかったけど、力は見せてくれました。相変わらずいい動き。距離も心配していないので、改めて期待」と、自信を覗かせていた。
今回の中京戦は9頭立ての2000m戦。2枠2番から好スタートを切ったダンテスヴューは、道中3、4番手を追走。逃げるタイセイエピソードが1000m通過60秒6と緩みないペースを刻むなか、内でしっかり脚を溜める。
手応え抜群の状態で4コーナー外を回って進出を開始。ノーステッキで前の馬を交わし単独先頭へ。そして、川田騎手のステッキが一発入ると更に加速し、後続との差を広げて初勝利をあげた。
2着馬とは0.4秒差だが着差以上の完勝に、川田騎手は「メンバー的にも絶対負けられない競馬をしましたが、いい練習になったと思います」と、コメント。
その一方で、川田騎手は続けて「まだ幼くて、体的にも気持ち的にも動けていませんが、これから成長していってくれればと思います」と、やや辛口な評価をした。
それもそのはず。名種牡馬キングカメハメハを父にもつダンテスヴューは、兄弟馬が全頭JRAで勝利を挙げているクロウキャニオンの子どもでもある。1歳上でディープインパクト産駒のヨーホーレイクは、今年のクラシック候補の一角だった。
“超”がつくほどの良血馬だからこそ、川田騎手の期待も高いはず。それゆえ、辛口なコメントとなってしまったのではないだろうか。今後ダンテスヴューが、川田騎手の口を閉ざすほどの活躍をできるか期待したい。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
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