JRA「人気馬」が次々と餌食に…中山、中京は例年以上の先行・逃げ天国も、馬券妙味は今のうち!?
12月を迎え、今年も残すところあと1ヶ月。競馬界は暮れの有馬記念・ホープフルS(G1)へ向けて、いよいよ大詰めとなってきた。今週からは阪神に加えて、中山、中京競馬場での開催がスタートしている。
毎度のことながら、開幕週の芝コースは内よりにポジションを取った先行馬が上位に来やすいという傾向にあるというのは、競馬ファンの常識だ。
しかし、今回の中山、中京の芝コースではその傾向がより顕著になっている。
実際に土曜日の中山では、芝の全5レース中、逃げ馬が2勝、2着2回と圧巻の成績となっている。メインレースのステイヤーズS(G2)でも4番人気アイアンバローズが逃げて2着に粘りこんだ。また3Rではフリューゲルホルンが2番手追走から勝利しており、結果が示す通り、先行勢が有利な馬場状態となっていることは間違いなさそうだ。
一方の中京はというと、逃げ馬こそ馬券に絡んだのは9Rのブレーブジャッカルの3着のみとなっている。しかし、好位2番手を追走した馬が5レース中(1.1.1.2)と半数以上が馬券圏内に来ており、こちらも先行馬が馬券に絡む確率は高いと考えて良さそうだ。
これだけ逃げ先行勢が有利ならば、多くのファンが前の馬を中心に馬券を買うため「馬券的妙味はないのでは?」と思いきや、中山では逃げ切り勝ちを収めた2頭は7番人気、4番人気、逃げて2着となった馬はいずれも4番人気と、どの馬も4番人気以下と馬券妙味はたっぷり。
加えて、後方から追い上げを図った人気馬はことごとく伸びあぐね、芝の5レース中1番人気が馬券に絡んだのは最終12レースの1レースのみと、最早後ろから行きそうな人気馬を蹴って「逃げる馬さえ見つけることが出来れば的中するのでは⁉」といったまさに“ドル箱”状態となっているのだ。
ただ、この結果を受けて、今後先行勢がさらに人気してくる可能性は高く、さらに開催が進むにつれて馬場の傾向が変わってくる可能性も十分に考えられる。
また当然騎手も傾向に合わせて乗り方を工夫してくることが予想されるため、今のような状態がいつまでも続く保証はない。馬券妙味があるうちに、ビシッと馬券を当てたいものだ。
(文=椎名佳祐)
<著者プロフィール>
ディープインパクトの菊花賞を現地観戦し競馬にのめり込む。馬券はアドマイヤジャパン単勝勝負で直線は卒倒した。平日は地方、週末は中央競馬と競馬漬けの日々を送る。
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