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JRA「あの馬がいたから今の自分がある」川田将雅の原点はマル外の短距離馬!? 当時6年目の若手がトップジョッキーになった「キッカケ」とは

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川田将雅騎手

 23日の東海S(G2)に登録していたブラックアーメット(牡4歳、栗東・角田晃一厩舎)が、同レースを回避。川田将雅騎手とのコンビで来月の川崎記念(G1)へ向かうことが分かった。

 同馬は現時点で補欠と出走できるか微妙だが、川田騎手を先に確保した点は大きいだろう。同騎手は昨年行われた交流重賞で、2位の松山弘平騎手に2倍以上の差をつける11勝という圧倒的な成績をマーク。

 川田騎手には昨年のBCディスタフ(G1)を制したマルシュロレーヌや東京大賞典(G1)2着のクリンチャーなど、お手馬も揃っていたが、騎乗機会20回のうち半分以上を勝っているのは、騎乗技術の高さがあってこそ。有力馬が川田騎手の元に多数集まるのは、関係者が腕を信用しているからだ。

 ただ、そんな川田騎手も、デビュー当初から日本を代表するトップジョッキーだったわけではない。

 本人が「あの馬がいたから今の自分がある」と振り返る、とある馬たちとの出会いがキッカケで、現在の「ジョッキー・川田将雅」があるという。その1頭に挙げられている馬がスーニだ。

 米国生まれの同馬は2008年10月に栗東・吉田直弘厩舎からデビューすると、無傷の4連勝で全日本2歳優駿(G1)を制覇。次走で連勝はストップしてしまったが、古馬になってからスプリント中心に使われ、JBCスプリント(G1)を2勝するなどの活躍を見せて、13年帝王賞(G1)を最後に引退した。

 川田騎手がスーニと出会ったのは、9戦目の09年レパードS(G3)から。以後、同馬には27戦連続を含む計33戦もコンビを組み続けることとなる。

 当時デビュー6年目とまだ若手だった川田騎手にとって、同馬と過ごした約3年半の時間は「貴重な時間であり、ジョッキーとして文字通りの財産」と、『netkeiba.com』で連載中のコラム『VOICE』で語っている。

「川田騎手は自身のコラムにてスーニとの思い出を感慨深げに振り返っています。どの馬も大切にされることで有名な川田騎手ですが、スーニは中でも特別な存在だったんだなと思います。

個人的に読んでいて印象的だったのが『全国の競馬場に連れて行ってくれた』という話です。スーニは川田騎手とともに何と中央は6場、そして地方は9場も回っているんですね。これほど全国津々浦々走る馬は滅多にいませんから、川田騎手も様々なコースを乗って勉強になったのでは。

昨年、交流重賞で大活躍だった川田騎手ですが、スーニと全国行脚した若き日々の経験が礎になっているのでしょうね」(競馬誌ライター)

 川田騎手はスーニ以外にも、自身にとって特別な存在である馬について同コラムで語っている。詳しくはコラムをご覧いただきたいが、川田騎手がトップジョッキーであり続ける理由が隠されているかもしれない。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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